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第24話 1年はあっという間に

銀色のリング

家にいる時だけ左手の薬指に着けている。

真ん中に小さなダイヤが埋められたその指輪は今日も輝いていた。


「今日は、ハンバーグよ〜」


「うい〜」


気付けば料理はほとんど天水が作っていた。

その代わり俺は洗濯をし掃除は手分けをしている。

俺も料理はできるが天水の作るご飯は美味しいので任せている。


「お疲れ様」


「うんありがとう。じゃあ机の上準備しといて」


「あいよ」


準備はあっという間に終わり晩御飯を食べるた。

それから他愛もない会話をしてお風呂に入った。

もちろん別だが。

一緒入りたいと思ったことは…なくはないが。

それはまだ早い。

そしていつも通り今日が終わった。

2月14日

世の男性がいや、世の男子学生が1番ドキドキする日。

というのは大体想像でみんな冷めたようにいつも通りの日を送っている。

中には、淡い期待を持って挙動不審の奴もいるが大抵そういう奴は貰えない。


「はい、りょうくんチョコ」


「ありがとう、天水。でも渡すの家で良くないか?」


「家ではもっととっておきのをあげるから、これは前菜的な感じかな」


「これも良くできた手作りチョコだけどもっと凄いのがあるの?」


ハート形になっていて、透明なもので包装されている。

そして、その透明な包装から見える絵は実に凝っている。

顔見たいなものが描いてあるがキュビズムみたいになってて分かりづらい。

これも天水の才能か何かなのかな。


「まぁこっちのはりょうくんの顔を描いてみたんだけど思ったより難しくて失敗したんだけどね」


失敗しただけだった。


「まぁ楽しみにしてるね」


「うん」


「なになにそれ?」


「おう、鶴華どうした?」


「いや、私からもこれやるよ」


鶴華の手には紙袋らしきものがある。

天水と俺の分だろうか。


「はい、これ本命ね」


「ありが、今なんて言った?」


聞き間違いだろうか。


「はい」


「その後」


「本命」


「俺、今まで堂々と本命宣言して渡してくる人初めて見たよ」


「これが私ってもんさ。嘘はつかない」


「鶴華らしいね」


確かに本命というのが伝わるチョコだ。

こっちは箱も凝ってるな。


「これ、天水ちゃんの分ね。こっちも本命」


「私女の子から、本命もらったの初めてだよありがとう」


「いやいや、天水さん、素直に喜んじゃいけないところだよ」


「えー」


嘘は付かない本命を複数人あげるのはありなんだな。

ツッコまないけど。


「後、順の分だけだけど」


「呼んだかい」


「急に出てきたな。まぁいいやはい、友ね」


「わいだけ扱い雑だな」


「もらえるだけありがたいと思え」


「どうも、友達さん」


「いらないならいいよ」


「もらっときます。ありがとうございます」


キーンコーンカーン…


気付けば朝の予鈴がなった。

そうかまだ学校へ来たばっかだった。


「やば早く座らなきゃ、先生来るの早いんだよな」


みんな一斉に席に着いた。


………


「これがもっと凄ってやつ?」


「そうだよ!凄いでしょ何分の一か分からないけど」


「確かに凄いけどこれ、天水的に大丈夫なのか?」


「んう〜チョコだからokかな」


「いいのかよ」


目の前に今朝学校で言っていた、凄いチョコというのが置いてある。

ただそのチョコが凄いを越して目のやり場に困るものだった。

それは天水そっくりのチョコ。

しかも裸の。

彫像などである感じの全裸のチョコ。


「これは食べれないし置いとけないな。てかどうやって作ったの?」


「えっとね、幽霊状態になって乗り移れないか試したらチョコに乗り移れてそのままわ私の形を想像したらできた」


「ここに来て新能力かよ。でもこれ本当にどうするんだよ」


「もう一回乗り移って服を想像してみる」


「わかった。試してみて、って思ったけどちょっとまって部屋出るから」


「私別に気にしないのに」


「俺が気にするから、じゃあやってね」


それから戻ってみると、ポーズと服装が変わっていた。

しかも裸以上に目のやり場に困るものに変わっていた…

どうもイヴです。

第24話読んでいただきありがとうございます。

次回も読んでいただけると嬉しいです。

以上イヴでした。

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