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第10話 他の幽霊

夏休みを満喫(小学生と遊ぶこと)していた龍夜たちだったが龍夜は天水の変化に気づいた。


一方失恋した真帆はの今は…

始まってすぐはとてもばたばたしていた夏休みも半分終わり今は盆休みだ。


俺と天水は今とある場所に向かっている。


それは、天水のお父さんに頼まれたことをするためだ。


そうお墓参りだ。


ただ他人の墓参りに行くのもなんだか不思議だが俺自身は天水ための墓参りだと思っている。


そして電車と歩くこと数十分…


目的の墓地に着いた。


そこそこ距離があり正直送ってもらえないかと天水が相談したみたいだが予定が合わず先にどうしてもダメだったらしい。


それでも行けない距離にあるわけではなかったので助かった。


最初はどんな場所でどれくらいの距離か心配だったが聞いてみると家と同じ場所だったのでよかった。


「天水、大丈夫か本当に行って?」


「うん、そのために来たもん」


正直不安だった。


幽霊のお墓参りなんて前例がない。もしかしたら連れて行かれるんじゃあないかという不安が心をかき乱す。


ただここまで来たんだ、一か八かで行くことにした。


「わかった。じゃあ行くよ」


そして俺は入る前に天水の手をしっかり掴み離さないようにつないで入った。


いざ入ってみると、特に何もなくそのまま普段の墓参りをするような準備をした。


そして何事もなく終わった。


そして片付けをして帰ろうとした時不意に天水が呟いた。


「これって自分の墓参りもしてるってことだよね。不思議だね、生きてたら絶対にないしいい体験だね」


「いい体験かはわからんがまあ、無事に終わって何よりだ次にここに来る時、まああまり頻繁に来るような場所じゃないがその時も天水と一緒かそれとも1人か、はたまた違う人どうなるのか気になるな」


「こんな時なんて行ったらいいんだろ?また一緒に来ようねって言った方がいい?」


「それもなんか変じゃあないか?」


「そうだね、この話は一旦やめよっか」


「おう」


そして墓を出ようとした時急に周りが暗くなった。


来た時はまだ昼前だった上に今日の天気予報では一日晴れとのことだったがおかしい。


雨粒もなくただただ闇が広がって行く。


俺はとっさに天水の手を掴もうとした。


だがそこに天水はいなかった。


俺は必死になって探した。暗い墓を歩き回るのは正直怖かった。何が起こるかわからないからだ。


それでも天水が心配だった俺は、怖いのを我慢し必死で探した。


探しはじめて少しすると霧が出てきた。


ここまでくると本当に不気味だ。


方向も分からず手探りで探す訳にもいかない。


だが、諦めきれない俺は足元に細心の注意をはらって探した。


それでも見つからなかった。


すると足に何か当たった。


霧で見ずらかったが目を凝らしてみるとそれは少し汚れた日本人形だった。


ただ、俺の思う日本人形とは違い少し可愛げがある人形だった。


でも、怖いのに変わりはなかった。俺はそれを拾い上げようと恐る恐る手を伸ばすと急に人形が動き出し立ち上がった。


そして俺のズボンを掴んで「こっち」と言わんかばかりに引っ張ってきた。


今、右も左もわからない俺にとってそれが最後の希望に感じた。


俺はその人形に問答無用でついて行ったというか引っ張られて行った。


少し歩いたところで人形は止まり右を指差した。


すると、天水が飛び込んできた。


「すいませんぶつかっててりょうくん?やっと会えた。どこに行ってたの?」


「天水こそどこに…」


「ごめんりょうくん今はすぐに逃げないと、私今追われてるの」


「誰に?」


「それは後で説明する」


「わかっただがどっちへ逃げればいいかわからないんだ」


そうあたふたしているとまた人形がズボンを引っ張ってきた。


「わかったこっちだな、行くぞ天水」


そして俺は今度こそ手を離さないとと掴み走った。


人形に引っ張られるがままにだ。


そして出口らしきとこに着いた。


そこには小さな和服を着た女の子もいた。


すると人形が女の子の方に歩いて行った。


「花ちゃんお疲れ様、連れて来てくれてありがとう」


「君は誰だい?」


「私は藍子、この子が花ちゃん」


「それで、私たちをどうするの?」


「助けてあげる!そのお姉さんが私にしてくれたみたいに。時間もないし早く外に出てここを出れば奴らも追ってこない」


「ありがとう藍子ちゃん恩にきるよ」


「うん、御幸せにね‼︎」


そういうと藍子は消えて行った。


俺と天水は藍子が消えた後すぐに出口に走っり外に出た。


すると今までが嘘のように霧が晴れ空は明るかった。


一体あの藍子という女の子はなんだったのだろうか。


その帰り俺と天水離れ離れになっていた間のことを話した。


どうやら他の幽霊たちにあの世に連れていかれそうになったらしい。


しかもその時は天水は足がなく体も半透明に戻っていたらしい。


そしてあの藍子という女の子は天水が小さい頃ここで泣いていた女の子にそっくりらしい。


その時は一緒に遊んだらしいのだが家に帰ってその女の子このことを聞いても誰も知らず、今日まで会うこともなかったそうだ。


とりあえずひと段落したのと同時にまたお墓参りに行けるか心配だった。


「ねえ、りょうくん今度は、何か特別なお祓いか何かをしてから行こっか」


「ああ、でもお前は大丈夫なのか?お祓いとかして消えられても困るんだが」


「大丈夫だよ多分、だだ当分はご先祖様に会いたくないかな」


「会ったのか?」


「うん少しだけ話もしたよ。ただ…すぐに豹変しちゃった」


「なんか軽いな」


「それより早く帰ろ」


「おう」


今こうして帰っているのも話が出来ているのも全部あの子のおかげだろう。


本当にありがとう藍子


すると急に風が吹き足に何か当たったので


みるとそこには石と紙が落ちていた。


紙には


「どういたしまして!またいつか遊ぼうね天水ちゃん」


と書かれていた。

どうもイヴです第10話読んでいただきありがとうございます!

最近は別サイトでと投稿と同時でやっているので更新頻度、分量共にばらつきがありますが今後もよろしくお願いします。

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