表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/22

第三話 迫りくるもの

太陽系の外からやって来る謎の天体とは……

 その天体を最初に見つけたのは、太陽系の外側を回っている自動観測機だった。

『警告! 警告! 太陽系近傍きんぼうノ宇宙空間ニテ、正体不明ノ天体ヲ発見。地球ニ接近中!』

 地球上の全天文台が色めき立ち、知らせを受けた各国政府はくわしい情報を求めた。だが、第二報がなかなか来ない。

 たまりかねて、地球側から自動観測機に督促とくそくの信号が送られた。

「系外観測機37号、発見した天体の情報を送れ」

『……カ、カ、カカ、解析不能。ジョ、情報アリマ、セン』

「どうした。発見したというのは間違いなのか」

『間違イデハ、間違イデハ、アリマセン。天体ハ確カニ存在シマ、シマ、シマ』

 どうやら故障による誤報ではないかと、誰もが疑いだした時、第二報が来た。それも、もう少し地球に近い軌道を回っている観測機からだった。

『太陽系内ニ侵入スル異常ナ天体ヲ発見! 間モナク海王星軌道ノ内側ニ入リマス』

「どのような天体だ? 彗星なのか」

『彗星デハアリマセン。小惑星デモアリマセン。コレハ、コレハ……』

「どうした。詳しい情報を送れ」

『理解不能デス。今マデ知ラレテイル、ドンナ天体トモ違ッテイマス』

 さあ、地球は上を下への大騒ぎになった。宇宙人が攻めて来るだの、怪獣かいじゅう襲来しゅうらいするだのといったデマが乱れ飛んだ。

 そうこうするうちに、ついに月面基地の天文台から直接観測できる距離に迫ってきた。間もなく、最大級の望遠鏡にとらえられたその天体の姿を、詳細に観測できるはずだ。同時にその映像は、地球上の主要な天文台や研究機関にも中継されるよう手配された。

 ところが、やがて映し出された天体の映像に、地球上の天文学者たちは首をひねった。ぼんやりとした白いシミのようなものしか見えないのだ。

 中継元の月面基地天文台でも、それは同じだった。画像解析室の巨大スクリーンには、不明瞭な白いモヤモヤしたものしか映っていない。

「おい。もう少し解像度を上げられないのか」

 ちょっと苛立いらだった主任研究員の問いかけに、助手はくやしそうに答えた。

「これで目一杯です」

 うーむと唇をかんだ主任は、反対側の女性係員に尋ねた。

「電波望遠鏡の方はどうだ」

「同じです。ぼんやりしています」

 その時、助手が声を上げた。

「あっ、天体の角度が変わって、何か見えてきました。こ、これは」

 巨大スクリーンに謎の天体、いや、白い文字の列がくっきりと見えてきた。

《遠い昔、はるか彼方の銀河系で……》

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ