【78話あとがき】ヤシロ、夏を楽しむ
ヤシロ「……有り得ない…………」
ジネット「あの、ヤシロさん? どうかされたんですか?」
ヤシロ「なんだこの街は!? 有り得ないぞ、ジネット!」
ジネット「な、何がでしょうか!?」
ヤシロ「今の気温は何度だ!?」
ジネット「え、えっと……教会の水銀計ではたしか……29℃でしたが……」
ヤシロ「暑いわ!」
ジネット「今は日照期ですので……」
ヤシロ「つまり夏だろ?」
ジネット「はい、そうですね」
ヤシロ「じゃあなぜ、この街の女子は薄着にならない!?」
ジネット「薄着ですよ? いつもより薄いブラウスです」
ヤシロ「俺の故郷の女子はもっと肩とか足とか出してたもん!」
ジネット「そんな、甘えん坊みたいに言われましても……」
ヤシロ「お腹とか、お尻の割れ目とか出してたもん!」
ジネット「それはちょっとどうなんでしょうか!?」
ヤシロ「割れ目の上半分くらいはセーフだとされていた!」
ジネット「この街ではアウトですよ!?」
ヤシロ「そう言わず」
ジネット「無理ですからね!?」
ヤシロ「そこをなんとか」
ジネット「無理です!」
ヤシロ「こんなに暑いのに……露出が少ないだなんて…………」
マグダ「……ヤシロ。床で寝るのは不衛生」
ヤシロ「いいんだよ……ひんやりして気持ちいいし、それに、上手くすればジネットのスカートの中が覗けるかもしれない」
ジネット「ヤシロさんっ!?」
ロレッタ「あぁ、お兄ちゃんが暑さのせいで理性を失っているです……」
ナタリア「ヤシロさんが理性的だったことなど、これまでにあったのですか?」
エステラ「とにかく、しゃんとしなよ、みっともない」
ヤシロ「お前らはもっとみっともなく着崩せよ……」
エステラ「淑女に向かってなんてこと言うんだい!?」
ヤシロ「貧乳なら貧乳らしく、タンクトップでチクチラくらいしたらどうだ!?」
エステラ「ヤシロ……ボクのナイフの刃は……今とっても冷えているよ?」
ナタリア「血液を大量に失うと、寒さを感じるらしいですね。ヤりますか?」
ジネット「あ、あの! お店での流血沙汰は困ります!」
ロレッタ「店長! お店以外でも困りますよ!」
ヤシロ「とにかく暑い! だから薄着になれ!」
エステラ「……理論が破綻している。意味が分からないよ」
ヤシロ「やだもんやだもん、暑いのやだもん! 薄着がいいもん!」
エステラ「……あぁっ、暑苦しい!」
デリア「よぉ~っす! みんな、元気かぁ!?」
――デリア、巨大な樽を担いで登場
デリア「今日は暑いから、みんなに差し入れだぞ~!」
ジネット「わぁ。なんですか、それは?」
デリア「ウナギだ」
――巨大な樽の中でバシャバシャとウナギが跳ねる音がする
デリア「これを捌いて焼くと、スゲェ美味…………って、わぁ!? ヤシロ、そんなとこに寝てると危な…………っ!?」
――デリア、寝転がるヤシロにつまずいて転倒
――巨大な樽「ぽ~ん!」水「バッシャー!」女子たち「きゃー!」ウナギ「うなーん!」
デリア「いててて……みんな、大丈夫か?」
――50リットル近い大量の水がぶちまけられ、店内水浸し
――全員、全身びしょ濡れ
――おまけにウナギがいい感じでうねうね……
ジネット「つ、冷たいです…………」
エステラ「……ボク、これ何度目だよ……」
マグダ「……冷たい」
ロレッタ「あ、でもちょっと気持ちいいかもです」
ナタリア「あ、ああ、あ、あの、あの……わた、私は、ぬるぬる系が、その……ちょっと、ダメで…………だ、誰か取って……」
――ウナギ「ぬるーん!」
ナタリア「うひゃああっ!?」
エステラ「……意外な一面が」
デリア「あたいもびしょ濡れだな。もう、ヤシロがそんなところで寝転んでいるから…………ん? どうかしたのか、ヤシロ?」
ヤシロ「…………デリア……」
デリア「え? な、なに?」
ヤシロ「でかしたっ!」
デリア「……は?」
ヤシロ「着衣でも、楽しめるシチュエーションは存在する! 薄着が濡れて肌にペッタリ! これは水着よりもおいしいっ!」
ジネット「ヤシロさん、一体なんの話を……」
――ジネット、自分の格好を見る。
――服が濡れて肌にペッタリ……肌色「透け~」おっぱい「どどーん!」
ジネット「ぅひゃぁああっ!?」
エステラ「にゅああ!?」
ロレッタ「ぅきゃゎあああああっ!?」
ナタリア「ぬるぬるっ! ぬるぬるがぁぁあ!?」
マグダ「…………きゃああ(棒)」
ヤシロ「夏、楽しいっ!」
ジネット「もう! ヤシロさん! 懺悔してください!」




