【６９話後感想返し】エステラの悩み事
エステラ「……はぁ」
マグダ「……エステラ、どうしたの？」
エステラ「あ、マグダ。いやね……ちょっと悩みがあってね」
マグダ「……胸は大きいだけがすべてではない」
エステラ「まだ何に悩んでいるとも言っていないんだけど？」
マグダ「……マグダには分かる」
エステラ「そう、だよね……マグダも、小さいもんね」
マグダ「……一緒にしないでいただこう」
エステラ「君は、敵か味方、どっちなんだい！？」
マグダ「……気にし過ぎるとハゲる」
エステラ「女のボクは大丈夫だよ」
マグダ「……気にし過ぎると抉れる」
エステラ「嘘だよね！？ 根拠もない迷信だよね！？」
マグダ「……必死過ぎる」
エステラ「……ここ最近、食事をちゃんととる暇がなくて……また、ちょっと痩せちゃって……」
マグダ「……痩せ…………あぁ、小さくなった？」
エステラ「折角言葉を濁したんだから、そこは気持ちを汲んでほしかったな！」
マグダ「……簡単。食べればいい」
エステラ「それで、体形が崩れるほど太りたくはないんだよ」
マグダ「…………難しい」
エステラ「永遠のテーマだよ……」
マグダ「……こういう時は、ヤシロが役立つ」
エステラ「ヤシロには聞かれたくない話なんだよ！？」
マグダ「……言葉を濁して、エステラの悩みではない風を装って解決策を聞き出せばいい」
エステラ「……なるほど。ボクの友人の話ということにすれば…………マグダ。頭いいね」
マグダ「……褒めるといい」
エステラ「確かに、ヤシロならおっぱいのことで知らないことはないだろうし……じゃあ、ちょっと探してくるよ」
マグダ「……その必要はない。今から呼び出す」
エステラ「え？ ……呼び出す？」
マグダ「…………あ、巨乳が落ちてる」
ヤシロ「マジでかっ！？ どこだ！？ どこに落ちてる！？ それ俺のかもしれないから、誰も触るなよ！ …………って、どこにもねぇじゃねぇか」
エステラ「…………君は、本っ当ぉ～～～～にどうしようもない人だよね」
ヤシロ「なんだよ、藪から棒に」
マグダ「……ヤシロ、エステラの話を聞いてあげてほしい」
ヤシロ「なんだ？ 食事がおろそかになって胸が小さくなったとでも言う気か？」
エステラ「……（エスパーかっ！？）じ、実は、ボクの友人で、ちょっと胸痩せして悩んでいる娘がいるんだけど……」
ヤシロ「エステラ、胸痩せして悩んでるのか」
エステラ「友人だって言ってるだろう！？」
ヤシロ「お前の友人は、ジネットとマーシャ、巨乳ばっかりじゃねぇか！」
エステラ「…………確かに」
ヤシロ「たぶん、友人に『乳力』を吸収されてるんだろうな」
エステラ「何それ！？ どうすれば『乳力』を取り戻せるの！？」
ヤシロ「『乳力』は、小さいところを嫌い、大きいところに集まる習性がある！」
エステラ「くっそぉ、巨乳の一人勝ちじゃないかっ！」
マグダ「……知らなかった…………『乳力』……鍛えねば」
ヤシロ「で、ちょっとサイズが落ちたからって、死にそうな顔して悩んでんのか？」
エステラ「う、うるさいな！ ヤシロには分かんないよ、ボクの気持ちなんか……」
ヤシロ「あぁ、分かんねぇな」
エステラ「なにも、そんなハッキリ……」
ヤシロ「胸にこだわる必要なんかないだろう。お前のいいところは、他にいくらでもあるんだから」
エステラ「え……っ？」
ヤシロ「お前はお前のまま、お前らしくしてりゃそれでいいんだよ。その方が魅力的だし、俺だって、お前のそういうところは割と気に入ってるんだ」
エステラ「え、……え？ えぇ？ あ、あの……えっと……」
ヤシロ「だから、胸くらいでいちいち悩むな。みんながジネットみたいになるわけじゃない。そんで、ジネットにないいいところをお前は持ってるだろ」
エステラ「そ、そう……かな？」
ヤシロ「そうだよ」
エステラ「あの……ちなみに、なんだけど…………聞いてもいいかな、ジネットちゃんにはなくて、ボクが持ってるいいところ……って」
ヤシロ「弄り甲斐のある貧乳だっ」
エステラ「ちょっとでも見直しかけたボクがバカだったよ！ ヤシロのバカー！」
ヤシロ「おぃっ！ ナイフを振り回すな！ 投げるな！ 危ないだろうが！」
マグダ「……エステラが一瞬で元気になった。……さすが、ヤシロ。凄い」
