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異世界詐欺師のなんちゃって経営術【SS置き場】  作者: 宮地拓海


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【後日譚28話あとがき】クール(?)ヤシロの暴走

――陽だまり亭


ヤシロ「カウントダウンTVをご覧のみなさん、こんばんは。オオバヤシロです」

ジネット「ヤシロさん、どうしちゃったんですか!?」

マグダ「……かうんとだうんてぃーびー?」

ロレッタ「お兄ちゃんが、足を思いっきり広げて座ってるです! その開いたヒザにヒジを載せて、前傾姿勢でボソボソしゃべってるです!?」

レジーナ「……一体、何が原因なんや?」

ノーマ「ここに重要参考人がいるさよ!?」

エステラ「レジーナ……ヤシロに何を飲ませたんだい?」

レジーナ「風邪薬や。ちょっと副作用が強い……っちゅうか、風邪が治る方がむしろ副作用っちゅうか?」

ジネット「こ、この薬を飲んだんですか?(空の包み紙を手に取る)……なんか、『と~っても甘くておいしいヨ☆』って書いてありますけど?」

レジーナ「いや……そう書いとったら、飲むかなぁ~……思ぅてな」

ジネット「そ、それで、ヤシロさん、どうなっちゃったんですか?」

レジーナ「自分が思う『最もクールな存在』になってもぅとんねん」

ジネット「最も……クール?」

エステラ「あぁ、それでちょっとシニカルな笑みを浮かべてるのか……」

ヤシロ「(急に立ち上がり)二階席ぃぃいー!」

ジネット「どこですか!? 無いですよ、二階に席なんて!?」

エステラ「どうしたら元に戻るのさ!?」

レジーナ「それはほら、アレやろうなぁ……自分の中の『クール』を使い切ったら……やろうな」

ロレッタ「使い切る…………じゃあ、何かクールなことをやらせればいいです!」

ノーマ「そうは言っても、何をどうすればいいんさね?」

ヤシロ「ノーマ。何か、悩んでいるのか?」

ノーマ「あんたが原因さねっ!」

ヤシロ「「(ノーマに近寄りそっと頬に手を添える)……一人で抱え込むなよ。お前には、俺が付いているんだからな(微笑み「きらりーん」)」

ノーマ「ちょっと帰って、白米炊いてくるさねっ!(陽だまり亭を飛び出していく)」

エステラ「ご飯を食べるつもりだ!? 炊きたてのご飯をドンブリ三杯ほどっ!」

マグダ「……ヤシロが、おかずっ」

レジーナ「罪作りな男やなぁ……」

エステラ「君が元凶だからね!? 自覚持って!」

ヤシロ「(エステラに向かって)待てよ。そう責めてやるなよ。確かに、こいつは迷惑なことをやらかしてくれるよな……けど、レジーナのいない世界は味気ないじゃねぇか」

レジーナ「きゅぅっ!(床にくずおれる)」

ロレッタ「レジーナさんがくずおれたですっ!? 視線すら向けられていないのに!?」

マグダ「……ヤシロは全方位型兵器」

ヤシロ「俺は、レジーナの作る薬、好きだぜ」

レジーナ「ウチっ、もっとおかしな薬ぎょ~さん作ってくるっ!(陽だまり亭を飛び出していく)」

エステラ「それはやめてくれないかい、レジーナ!? レジィーナァァア! ……っく、速い」

ロレッタ「レジーナさんが、あたしたちをも超える速度で走っていったです……」

ヤシロ「どうした? 悔しいのか?」

ロレッタ「いや、そうじゃなくて、ちょっと驚いただけで……」


――ヤシロ、ロレッタを背中からきゅっと抱き寄せる


ロレッタ「にょっ!?」

ヤシロ「……気にするなよ。足の速さ以外にも、お前にはいいところがいっぱいあるんだからよ」

ロレッタ「きゅぅ……(気絶)」

エステラ「ロレッタァー!?」

マグダ「……おそらく、脳が熱でやられてしまった」

ヤシロ「マグダ」

マグダ「……(びくっ!?)」

ヤシロ「ロレッタを頼めるか?」

マグダ「……ぁ、うん。頼まれる……」

ヤシロ「ん? どした?」

マグダ「……なんでもない。身構えた割に、普通だったから、驚いただけ」


――ヤシロ、マグダにロレッタを手渡し、耳元に口を近付ける。


ヤシロ「頼りにしてるぜ(囁き)」


――マグダ、肩がビクッと震えて、耳が「ペターン」


マグダ「…………み、耳は、卑怯と思う……っ(ロレッタを抱えて厨房へ駆け込む)」

エステラ「……ボクは、今日ほどヤシロを恐ろしいと思ったことはないよ……」

ヤシロ「…………(エステラをジッと見つめる)」

エステラ「……な、なにさ…………(身構える)」

ヤシロ「…………(一歩、エステラに近付く)」

エステラ「ひっ!(一歩、後退する)」

ヤシロ「エステラ……お前、今日の服……(グイグイ近付く)」

エステラ「や……ちょ、ヤシロ……まって……(壁に追いつめられる)」


――ヤシロ、エステラに壁ドン


エステラ「ふぇっ!? あ……ぁの、……ヤシ、ロ……?」

ヤシロ「貧乳を誤魔化そうって作りの服なのに、一切誤魔化せてないな」

エステラ「うるさいよっ!? クールはどこ行ったのさ!?」

ヤシロ「いや、なんか、マグダになんか言った直後に頭がすっきりしてな」

エステラ「ってことは、副作用が切れたんだね…………じゃあ、今のは君の素の感想かい? ははっ、ぶっ飛ばそうかな?」

ヤシロ「まったく、レジーナには困ったもんだな」

エステラ「君にも原因はあるけどね……」

ジネット「ヤシロさん」

ヤシロ「おぉ、ジネット。なんか迷惑をかけたようだな」

ジネット「……いいえ。(ヤシロの胸にしなだれかかる)」

ヤシロ「…………は? (ジネットを腕に抱き、硬直)」

ジネット「……迷惑じゃ、ないですよ……わたしは、ヤシロさんのためなら、どんなことだって…………」


――熱っぽい瞳でヤシロを見上げるジネット。手には薬の袋


ヤシロ「お前、それちょっと舐めたろ!? 『と~っとも甘くておいしいヨ☆』にちょっと興味惹かれたんだろ!?」

ジネット「……ヤシロさん…………なんだか、体が熱いです……」

ヤシロ「閉店ー! 今日はもう店じまいだ!」

エステラ「まったくもう! レジーナの薬はいつもこうだよっ!」


――陽だまり亭、本日の営業は終了いたしました






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