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異世界詐欺師のなんちゃって経営術【SS置き場】  作者: 宮地拓海


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【後日譚23話あとがき】ナタリアとギルベルタの給仕長対決

――エステラの館


ナタリア「どちらがより優秀な給仕長であるか、勝負です、ギルベルタさん」

ギルベルタ「受けて立つ思う、私は」

ナタリア「判定はヤシロ様にしていただきます」

ギルベルタ「異論ない、私は。きっと私に甘くしてくれる、友達のヤシロは」

ナタリア「いいえ。ヤシロ様は私の虜ですのでそれはありません」

ヤシロ「なに勝手なこと言ってんだよ、お前らは……公正に判断してやるよ」

ナタリア「では、最初の対決は……『どっちが美人か対決』です!」

ヤシロ「初っ端から給仕関係ないのきたっ!?」

ギルベルタ「『どっちが可愛いか対決』を希望する、私は」

ヤシロ「そこでの有利不利、どうでもいいから! 給仕のスキルを競い合えよ!」

ナタリア「では、給仕長にとって最も重要な、主への忠誠心を図るために、お互いの主に対する理解度を競いましょう」

ヤシロ「何が好きで、何が嫌いか、みたいなことか?」

ナタリア「そんな基本的なことは知っていて当然。本人が秘密にしているつもりのことまで知っていてこその給仕長です!」

ヤシロ「いや、怖ぇよ、それは!?」

ギルベルタ「こっそりつけている日記内において、一人称を『るしむぅ』と記している、ルシア様は」

ヤシロ「あいたたた!? 『るしむぅ』って言ってんのか、自分のこと!?」

ギルベルタ「『今日はるしむぅ、ご機嫌斜めさんだったんだ。ぷんぷん』と、書かれていた、昨日の日記に」

ヤシロ「……どこに向けたギャップ萌えだよ」

ナタリア「……やりますね。では、次は私です」

ヤシロ「エステラの秘密は数々聞かせてもらってるからなぁ、もうさすがに驚くようなことは……」

ナタリア「エステラ様は、大食い大会の日、Tバックを穿いておられました」

ヤシロ「マジでっ!?」

ナタリア「『本日、今この時をもって、ボク、エステラ・クレアモナが四十二区の領主に就任する!』とか、カッコよく宣言したあの時も、際どいTバックを穿いていたのですっ!」

ヤシロ「先に言っとけよ、そういうのっ! くっそ、損した気分だ!」

ギルベルタ「テンションの上がり具合が半端ない、友達のヤシロの…………やり手、四十二区の給仕長は……」

ナタリア「当然です。私の忠誠心は海より青いっ!」

ヤシロ「いや。お前らどっちも忠誠心の欠片もねぇじゃねぇか……絶対知られたくなかったと思うぞ、さっきの、どっちも。あと、海よりって言うなら深さに言及しろな。海より青いって、意味分かんねぇから」

ナタリア「では、私の一勝ということで、続いての勝負に行きましょう」

ギルベルタ「次こそ負けない思う、私はっ!」

ナタリア「続いては、給仕長にとってなくてはならないスキル……セクシーポーズです!」

ヤシロ「お前、給仕長の仕事を正しく理解してるか!?」

ギルベルタ「『可愛い甘えん坊ポーズ』への変更を要求する」

ヤシロ「疑問を持てよ、少しはさぁ!? 判定基準がどうとかじゃなくてさ!?」

ナタリア「……あっはぁ~ん」

ギルベルタ「……にゃんにゃん」

ヤシロ「いや、どっちも凄くいいけどもっ! ホントもう、ごちそうさまです! けど、違うじゃん!?」

ナタリア「ふむ……これは引き分けですね」

ギルベルタ「では、私が提案する、次の勝負を」

ナタリア「受けて立ちましょう」

ヤシロ「ちゃんとしたヤツ頼むぞ……」

ギルベルタ「歌を歌う」

ヤシロ「本格的に関係ねぇな!?」

ナタリア「踊りもつけましょう」

ヤシロ「給仕長の仕事からどんどん遠ざかっていってるけど!?」

ギルベルタ「♪アリさんアリさん力持ち~。でも水たまりに弱いの~♪(可愛い踊り)」

ヤシロ「なに、その切ない歌!?」

ギルベルタ「♪ぴょんぴょんぴょん♪(物凄く可愛い踊り)」

ヤシロ「アリに跳ねるイメージない! いや、その踊りは可愛いけども!」

ナタリア「ふむ。客観的に見て…………私はそういうのはやりたくないですね」

ヤシロ「やらせといて勝手に引いてんじゃねぇよ!?」

ナタリア「今回は不戦敗としましょう」

ギルベルタ「勝った、私は…………けど、負けた気分、不思議」

ナタリア「では、これが最後です!」

ギルベルタ「一勝一敗一引き分け……次で決まる、勝敗が」

ヤシロ「結局何してたんだよ、ここまで……」

ナタリア「給仕長とは、奉仕の精神が不可欠です」

ギルベルタ「それには同意する、私も」

ナタリア「ですので、最終バトルは、ヤシロさんを喜ばせた方が勝ちです!」

ヤシロ「奉仕する相手が違うだろ!?」

ギルベルタ「同意した」

ヤシロ「同意しちゃったよ!?」

ナタリア「では、同時に、で構いませんか?」

ギルベルタ「構わない、私は」

ナタリア「では」

ギルベルタ「せ~の」

ナタリア・ギルベルタ「「おっぱいぷる~ん(おっぱい『ぽぃ~ん』)」」

ヤシロ「発想、一緒かっ!? いや、嬉しいけどもっ!」

ナタリア「どうやら、引き分けのようですね」

ギルベルタ「うむ。いい戦いだった」


――二人、固い握手


ヤシロ「……こいつらに給仕長やらせてて、大丈夫なのか…………」






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