【150話後感想返信】ヤシロ、メドラを調教する
――陽だまり亭、ウッセがヤシロに土下座している
ウッセ「ヤシロ。頼む! ママに『力加減』ってヤツを教えてやってくれ」
ヤシロ「なんだ、『肩にゴミが付いてるぞ』とか言って鎖骨でも折られたのか?」
ウッセ「なんで知ってんだ!?」
ヤシロ「事実かよ!? 冗談のつもりだったのに!?」
ウッセ「あの人は繊細な力加減ってもんがまるで出来ないんだ。頼む! お前ならなんとか出来るはずだ!」
ヤシロ「んなこと言われてもなぁ……」
ウッセ「このままじゃお前も、『初キッス』とか言って頭蓋骨抉り取られるぞ!?」
ヤシロ「怖ぇこと言うんじゃねぇよ……『初キッス』とかねぇから…………とはいえ……なんとかしてみるか……狩猟ギルドが全滅しても困るしな」
――狩猟ギルド、メドラの部屋
ヤシロ「――というわけで、こんなものを作ってきた」
――ヤシロ、メドラにフェレットのぬいぐるみを渡す
メドラ「かっ…………かわいい……っ! こ、これ、アタシにくれるのかい!?」
ヤシロ「あぁ。俺だと思って大切にしてくれ」
メドラ「あ……あぁ…………『ヤシっさん』!」
ヤシロ「え、なにそれ? 名前?」
メドラ「大切にする! 死ぬまで大切にする! 死んだらこれに乗り移る!」
ヤシロ「おい、やめろやめろ。呪いの人形生み出すんじゃねぇよ」
メドラ「ダーリン…………っ!」
――メドラ、瞳をうるうるとさせて、少女のような笑顔を浮かべる
メドラ「凄く嬉しいよ! ありがとうねっ!」
ヤシロ「お、おぉ……そんな喜んでもらえるとは思わなかったからビックリだけど……まぁ、気に入ってくれたようで何よりだ。壊れやすいから、大切にな」
メドラ「うんっ!」
――一週間後、陽だまり亭
ウッセ「ママが……ヤシっさんに赤ちゃん言葉で話しかけている様が怖過ぎるんだが……」
ヤシロ「……想像させんじゃねぇよ」
ウッセ「だが、物の扱い方とか、軽く触れる時の力の抜き方が格段に良くなってんだよ! すげぇぞ、ママが一週間で一度も食器や建物を壊さないなんて、快挙だ!」
ヤシロ「食器と建物が並列になってる時点で、お前んとこのギルドはおかしい」
ウッセ「さすがヤシロだ! もういっそのこともらってやってくんねぇかなぁ!?」
ヤシロ「え、なんだって? 『ママの巨乳にむしゃぶりつきたい』? そうか、じゃあ『ウッセがそう言ってた』ってメドラにそう伝えておいてやろう」
ウッセ「言ってねぇ! 言ってねぇぞ!」
ヤシロ「縁起の悪い話はやめようぜ、お互いな」
ウッセ「……だな」
――さらに数日後、陽だまり亭、雨
メドラ「…………ダーリン……(号泣)」
ヤシロ「どした!? ずぶ濡れじゃねぇか!? ジネット、タオル!」
メドラ「……ヤシっさんが…………アタシ…………ごめっ…………」
――メドラの手にヤシっさん、肩の付け根が破れている
メドラ「汚れたから……洗おうって…………そしたら………………ごめん…………ダーリン……ごめんよぉ……っ!」
ヤシロ「あぁ…………いや、ぬいぐるみだから、破れることくらいあるよ。そんな泣かなくても」
メドラ「ダーリンからもらったプレゼントなのにっ……アタシ……ッ! ……もう、ダーリンに会う資格もない…………っ」
ヤシロ「大袈裟だっ! 直してやるから! 貸してみ!」
メドラ「……ぐじゅ………………なおる?」
ヤシロ「直る! 十分で直せる! だから、髪拭いて、服着替えとけ!」
ジネット「メドラさん。このタオルを使ってください。それと、大きいサイズの部屋着がありますので、こちらへ来て着替えてください」
メドラ「でも……ヤシっさんが……」
ジネット「ヤシロさんに任せておけば大丈夫ですよ」
メドラ「…………うん。ヤシっさん……元気になるんだよ?」
――十分後、ヤシっさん完全復活。メドラ駆けてきてヤシっさんを抱きしめる
メドラ「ヤシっさんっ!」
ジネット「よかったですね」
メドラ「ごめんよ……もう、もう二度と……痛い思いはさせやしないからねっ!」
ヤシロ「……と、言いながら握り潰しそうな勢いだな、おい」
メドラ「あぁ、ごめんよ、ヤシっさん!?」
ジネット「メドラさん。もしよろしければ、ヤシっさんの洗い方をお教えしましょうか? 布を傷ませず汚れを落とす方法があるんです」
メドラ「本当かい!? 頼む! いや、お願いします! 教えておくれ!」
ジネット「では、こちらへ」
メドラ「よぉしっ! マスターしてみせるよっ! 見ててね、ヤシっさん!」
――ジネットとメドラ、厨房へ入っていく
ヤシロ「……効果、絶大だな。…………やっぱ、メドラも女の子なんだなぁ…………あ、『子』では、ないか……」




