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異世界詐欺師のなんちゃって経営術【SS置き場】  作者: 宮地拓海


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【150話後感想返信】エステラは割と力持ち

エステラ「いやぁ、今日はまた随分買い込んだねぇ」

ジネット「しばらく雨が続きそうですので、今日のうちにと思いまして……すみません、荷物持ちなんかさせてしまって」

エステラ「ううん。いいのいいの。ボクもこういうの久しぶりだから楽しいんだ」

ジネット「マグダさんにも来ていただけばよかったですかね。さすがに、少し重たいです」

ヤシロ「あれ? 何やってんだ、二人で?」

ジネット「あ、ヤシロさん。ウーマロさんとの用事はもういいんですか?」

ヤシロ「あぁ。新しいアパートを建てる場所の下見をしてただけだからな」

エステラ「ちょうどよかった。荷物を持ってくれないかい? ボクたちの細腕じゃあちょっと重くてね」

ヤシロ「……薄胸?」

エステラ「細腕!? え、なんだい? 君はついに耳までもが悪くなってしまったのかい!?」

ヤシロ「本当だ、随分と重そうだな……ジネットのおっぱい」

ジネット「そんなことないですよ!?」

ヤシロ「今日は一段と!」

ジネット「いつも通りです!」

ヤシロ「どれ、持ってやろう」

ジネット「懺悔してくださいっ!」

エステラ「あー、重たいなー、かたがこりそーだなー」

ヤシロ「エステラ……この街には『精霊の審判』っていう魔法があってだな……」

エステラ「荷物のことだよ! 言わせないでよ! 泣くよ!?」

ヤシロ「しょうがねぇな。ほれ、持ってやるから貸してみ」

エステラ「それじゃあ、この重いヤツ頼んでいいかい? 本当に重いよ?」

ヤシロ「お前に持てるレベルなら大丈夫だ。相手がマグダやデリアだったら身構えるけどな」

エステラ「それじゃ……、はい」

ヤシロ「どふっ!? …………え、マ、マジで重いんだけど……?」

エステラ「大袈裟だなぁ。それくらいは余裕でしょ?」

ヤシロ「いやいやいや。見て見て、指先白~~~~~っくなってきてる。血が止まってんだよ、これ」

エステラ「え、ヤシロってボクより力ないの? 貧弱だなぁ」

ヤシロ「ふ、ふざけんな! さすがに、お前みたいな薄胸には負けねぇよ!」

エステラ「……じゃ、こっちの荷物もお願いね」(ドサ、ドサ……と荷物を二つ追加)

ヤシロ「のぉぉおおおん! 腕がー、ちーぎーれーるー!」

ジネット「エステラさんは日々鍛錬されていますから、割と力持ちさんなんですよ」

エステラ「ふふん。見えないところで努力してるんだよ、ボクは」

ヤシロ「そうやって筋肉つけるから胸がどんどん薄く……」

エステラ「さ、帰ろうかジネットちゃん」

ヤシロ「ちょっと待って! ごめん! 荷物ちょっと持って! エステラかわいい! マジ美人!」

エステラ「君ねぇ……プライドは無いのかい? 散々人のことを薄胸だとか言っておいて……」

ヤシロ「そ、そこがお前の長所じゃないか! な!?」

エステラ「そんな長所嬉しくないよ! 行こっ、ジネットちゃん!」

ヤシロ「いや、待て! 需要あるぞ! そ、そうだ! 俺も割と引き締まってる系おっぱい好きだし!」

エステラ「嘘吐け!」

ヤシロ「マジで、マジで! なんなら、エステラのおっぱいにむしゃぶりつきたいもん!」

エステラ「――っ!? …………お、大きな声で、なに言ってんのさっ!? バカァ!」


――エステラ、ジネットを引っ張って走り去る


ヤシロ「待って! 腕が! 俺の腕がぁ!」







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