【97話後感想返し】パウラ、雪の上を駆けずり回る
パウラ「ヤシロー!」
ヤシロ「おぉ、パウラ。引くくらい元気だな」
パウラ「なんで引くのよ!?」
ヤシロ「雪が嬉しいのか?」
パウラ「この時期だけはゆっくり過ごせるからね!」(と、言いつつ駆け回る)
ヤシロ「……ゆっくりしろよ」
パウラ「ねぇねぇ! 遊ぼう!」
ヤシロ「ヤだよ、こんな大雪の中で……」
パウラ「えぇ~! 遊ぼうよぉ!」
ヤシロ「つっても、何して遊ぶんだよ?」
パウラ「雪の中を走り回ろう!」
ヤシロ「だから、ゆっくりしろよ」
パウラ「あっ! 何これ? これ何!?」
ヤシロ「あぁ、ソリだ。雪の中、荷物を運ぶのに役立つ」
パウラ「面白そう! じゃあ、ヤシロ乗って! あたしが引っ張ってあげるから!」
ヤシロ「犬ぞりかよ!?」
パウラ「お客さん! どちらまで!?」
ヤシロ「どこのタクシーだ!?」
パウラ「たくしー?」
ヤシロ「あぁ、いや。なんでもない」
パウラ「いいから乗って! あたしが全力で引いてあげるから」
ヤシロ「分かったよ。ホント、雪でテンション上がり過ぎだろう」
パウラ「うわぁ……本当に乗ってる……引くわぁ……」
ヤシロ「全力で引いてんじゃねぇよ! 意味が違ぇよ!」
パウラ「冗談冗談! じゃあ行くよ! しっかり掴まっててね!」
――パウラ、ソリを引いて走り出す。シャレにならないほど速い。
ヤシロ「ちょっ!? 速ぇっ!? 怖ぇっ!? とまっ、止まれぇっ!」
パウラ「え? なに?」(急停止)
ヤシロ「おっぶ!? バカ! 急に止まるなっ!?」
――ヤシロを乗せたソリ、慣性の法則により、猛スピードで雪道を滑り……やがて横転。
ヤシロ「………………死ぬかと思った」
パウラ「ヤシロ~!」
ヤシロ「……お~お~、大慌てで駆けてきて……精一杯心配しやがれ」
パウラ「なに、今の!? 凄い楽しそう! 交代してもう一回!」
ヤシロ「出来るかっ!」