【96話あとがき】カフェオレを試す~マグダ&ロレッタ編~
――陽だまり亭、厨房
ヤシロ「ジネット。ミルクは出ないのか?」
ジネット「出ませんよ!?」
ヤシロ「すまん、間違えた。ミルクは『ないのか?』と言いたかったんだ」
ジネット「物凄く違いますよ!?」
ヤシロ「『出ない』と『ない』、一文字多いかどうかの差だろう!?」
ジネット「意味が全然変わっちゃうんです!」
ヤシロ「で、ミルクだミルク。大きなおっぱいから出てくるヤツ」
ジネット「牛さんの、ですよね!?」
ヤシロ「そうそう、それだ」
ジネット「ありますけど、何に使うんですか?」
ヤシロ「今思い出したんだがな。コーヒーにミルクを入れると、カフェオレになるだろう?」
ジネット「あっ! なりますね!」
ヤシロ「あれなら、マグダたちでも飲めるんじゃないかと思ってな」
ジネット「そうですね。お爺さんも、コーヒーが苦手な方にはミルクを勧めていました」
ヤシロ「そんなわけで、おっぱいをくれ」
ジネット「ミルクですよね!?」
ヤシロ「赤ちゃん言葉が出ちゃっただけだろうが!」
ジネット「赤ちゃんは牛乳を『おっぱい』なんて言いません! もう、懺悔してください!」
――カフェオレを持って食堂へやって来るヤシロ
ヤシロ「まったく。なんで怒られたのか、皆目見当がつかん」
マグダ「……聞かなくてもおおよそ想像がつく」
ロレッタ「たぶん、お兄ちゃんが悪いです」
ヤシロ「なんだよ!? お前らのためにいい物を作ってきてやったってのに!」
マグダ「……なに?」
ロレッタ「その茶色いのはなんです?」
ヤシロ「カフェオレだ。コーヒーを飲みやすくしたものだ」
マグダ「…………コーヒーは、もういい」
ロレッタ「ゼリーになってると美味しいですけど」
ヤシロ「だから、それに匹敵する美味しいコーヒーがカフェオレなんだよ!」
マグダ「……何を混ぜた?」
ロレッタ「なんか白っぽいですけど?」
ヤシロ「おっぱいだが?」
マグダ・ロレッタ「「拒否っ!」」