【94話後感想返信】エステラ、ヤシロの隠し事が気にかかる
エステラ「ねぇヤシロ?」
ヤシロ「なんだよ?」
エステラ「何かボクに隠してないかい?」
ヤシロ「ナンノ、コト、デショカ? ワタシ、ハ、カズノコ、ガ、スキ、デェ~ス」
エステラ「誤魔化すの下手過ぎるでしょ!?」
ヤシロ「なんだよ、急に、隠してるとか抉れてるとか」
エステラ「抉れてるは言ってない!」
ヤシロ「俺が何かしたか?」
エステラ「最近、ナタリアとこそこそ密会しているみたいじゃないか」
ヤシロ「ナ……タリ……ア?」
エステラ「初耳じゃないよね!? さすがにそれは可哀想だよ!?」
ヤシロ「お前が気にするようなことじゃねぇよ」
エステラ「…………」
ヤシロ「……なんだよ?」
エステラ「そりゃ……ヤシロが、誰と、その……そういうことになろうが、ボクには、一切関係ないかもしれないけどさ…………そんな言い方……」
ヤシロ「あぁ、違うぞ。そういうことじゃなくてだな…………あぁ、もう。これだから勘のいいヤツは……」
エステラ「だっ、誰の感度がいいって!?」
ヤシロ「言ってねぇわ!」
エステラ「小さいと感度がいいなんて、都市伝説だからね!」
ヤシロ「だから、言ってないっつの!」
エステラ「これでも……ボクは君を大切な人だと認識しているんだ……ナタリアも。大切な人に隠し事をされるのは…………やっぱり寂しいよ」
ヤシロ「エステラ…………お前、そんなに胸小さかったっけ?」
エステラ「聞いてた、ボクの話!? 割と素直な気持ちを吐露したんだけど!?」
ヤシロ「気にするようなことじゃねぇって言ってんだろ」
エステラ「気になるんだよ!」
ヤシロ「だから、俺もナタリアも、お前のことを大切に思ってるっつの!」
エステラ「ぇ…………」
ヤシロ「……くっ、なんで俺がこんなこと……」
エステラ「……ホント?」
ヤシロ「あぁ。もうバレてるみたいだから言っちまうけど。お前の誕生日を盛大に祝ってやりたかったんだよ。もちろん、サプライズで」
エステラ「……ボクの?」
ヤシロ「それで、ナタリアに探りを入れてたんだよ。お前の誕生日がいつか、とか。お前の好きなものはなんだ、とか……」
エステラ「ヤシロ……そんなことを考えていてくれたのかい?」
ヤシロ「だからまぁ……俺も、お前のことは、そこそこ大切に思ってるってこったよ」
エステラ「そっか…………へへ…………そうなんだ」
ヤシロ「で、お前の誕生日、もうすぐなんだろ?」
エステラ「ううん。まだずっと先だよ」
ヤシロ「…………は?」
エステラ「…………へ?」
ヤシロ「…………来月の十日、だよな?」
エステラ「それは父の誕生日だね」
ヤシロ「…………勘違いしてんじゃねぇよ、あのメイド長!?」
エステラ「父の誕生日は、我が家の節目扱いだから……それで印象に残ってたのかな」
ヤシロ「そういや、誕生日とか、あんまり意識しないんだっけな、ここの住民は!」
エステラ「まぁまぁ。悪気があったわけじゃないんだから……それで、ボクの好きなものはなんだって言ってた?」
ヤシロ「豊胸パット」
エステラ「ナタリァァァアアッ!?」
ヤシロ「落ち着け! 悪気はないんじゃないかと思わなくもない! だから落ち着け!」