【92話後感想返信】ノーマ、プレッシャーに頭を悩ます
ノーマ「う~ん……」
ヤシロ「どうしたノーマ、そんなにおっぱいを振り乱して?」
ノーマ「人が悩んでる時に、よくそんなデリカシーの無いことが言えるさねぇ……」
ヤシロ「呆れて胸が揉めないか?」
ノーマ「今の発言で完全に呆れ果てたよ、アタシは」
ヤシロ「なんなんだよ、難しい顔して」
ノーマ「もしかしてだけど……さっきのはアタシを笑わせようと思って言ったのかい?」
ヤシロ「当り前だろう?」
ノーマ「ネタの選択は最低だけど……まぁ、感謝くらいはしてもいいかねぇ」
ヤシロ「お、なんだ、ナイフなんか作ってるのか?」
ノーマ「そうなんだよ。初めての注文でね」
ヤシロ「でも、ここ金型屋だろ? 鍛造なんか出来ないんじゃないのか?」
ノーマ「作るのは、このナイフをしまう鞘なんさね。なんでも厳重に保管したいとかで、鞘を金属で形成して欲しんだってさ」
ヤシロ「……アホなのか、依頼者?」
ノーマ「アタシも、金属の鞘は逆に刃を傷めないのかって聞いたんだけどねぇ……『なんとかしてくれ』って言われちまってねぇ」
ヤシロ「殴ってきてやろうか?」
ノーマ「はっはっはっ! 領主様を殴れるもんなら、そうしてきておくれよ」
ヤシロ「……依頼主は、領主なのか?」
ノーマ「そうなんだよ。そんな偉い人からの依頼なんて初めてだからねぇ、結構プレッシャーを感じてんのさ、これでもねぇ」
ヤシロ「あ、適当でいいと思うぞ」
ノーマ「そうはいかないさね。アタシにも職人としての意地があるからねぇ」
ヤシロ「じゃあ、精霊神の意匠でも施してやればいい」
ノーマ「それはいいね! 鞘に精霊神様か……センスあるねぇ。さすがアタシのヤシロだよ」
ヤシロ「いや、違うけど」
ノーマ「それじゃあ、早速その案で作らせてもらうさね」
ヤシロ「その際、精霊神のおっぱいを『ドーン!』って作っておけよ」
ノーマ「なんでそこであんたの好みが入るんだい?」
ヤシロ「違うよ。それで納品の時に『持ち主をイメージして作った』って言えば、絶対クレーム来ないから」
ノーマ「へぇ……でもあんたがそう言うんなら、そうしてみるさね。ありがとよ。あんたと話してたらプレッシャーもどっかいっちまったよ」
ヤシロ「じゃ頑張れよ」
――後日
エステラ「見ておくれよ、ヤシロ! ボクをイメージして作られた精霊神様の鞘だよ!」
ヤシロ「……ちょろいなぁ、こいつは」