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【81話あとがき】女子たちは、ヤシロの術中にすっぽりはまる

エステラ「はぁ~……感動的だったよね、ジネットちゃんの誕生日」

ロレッタ「店長さん、喜んでましたね」

ネフェリー「演出も素敵だったわよね」

イメルダ「ワタクシでしたら、もっとエレガントで感動的なパーティーになったはずですわ」

マグダ「……店長の人望あってこその計画」

イメルダ「ワタクシでは人が集まらないとおっしゃいますの!?」

マグダ「……店長より、おっぱい小さい」

イメルダ「あの人と比べられれば誰でも小さいですわっ!?」

エステラ「だよね! みんな同列だよね!」

ロレッタ「いや、そこには、あたしも突っ込まざるを得ないですよ!?」

ネフェリー「ねぇ。私たちもやるのかな、誕生日?」

エステラ「え……どう、かな? ボク、ジネットちゃんみたいに人集まってくれるかな?」

イメルダ「ワタクシなら、あの日の十倍は確実ですわ!」

ロレッタ「むぅ……確かに、人が集まってくれないと寂しいことになるですね……」

マグダ「……店長にしか出来ない……爆乳専用イベント……」

ヤシロ「よぉ。なんだ、揃いも揃って暗い顔してよ」

エステラ「いや、なに……ボクたちも誕生日を祝ってほしいけれど、あれほどの人は集まってくれないだろうから、無理だよねって話してたんだ」

ヤシロ「そりゃ、あれは誕生日周知イベントみたいな側面もあったし、初めてのことだから人が集まったんだよ。ジネットだって、来年はもっと小規模になるさ」

ネフェリー「でもね。あんなに素敵なパーティーを見た後だと……侘しいお祝いじゃ、悲しくなっちゃうじゃない?」

ヤシロ「そんなことねぇよ!」


――ヤシロ、テーブルを「バンッ!」


ヤシロ「むしろ、こじんまりとしたお祝いこそが誕生日の本来の姿だと言ってもいいくらいだ!」

エステラ「そ、そうなのかい?」

ヤシロ「あぁ。恋人同士で二人っきり、ささやかに誕生日を祝ったりな」

ネフェリー「恋人同士で、二人っきり…………」

ロレッタ「ぅう……あたし、恋人とかいないです……」

ヤシロ「家族でもいい」

マグダ「……マグダは……」

ヤシロ「職場の人間でも、友達でも、なんでもいいんだよ!」

ネフェリー「……た、例えば…………例えばね! あの……私の誕生日が来たら……ヤシロは、その……お祝い、してくれる?」

ヤシロ「当然だろう」

エステラ「じゃ、じゃあ、ボ、ボクは!?」

ヤシロ「一緒にケーキ食おうぜ!」

イメルダ「ヤシロさん、ワタクシは!?」

ヤシロ「盛大にやろうじゃねぇか!」

ロレッタ「お、お兄ちゃん! あたし……」

ヤシロ「弟妹全部やってやろうぜ!」

マグダ「…………にゃあ」

ヤシロ「何ケーキが食いたいか、今から考えとけ!」

エステラ「で、でもさ……そんな毎日は、さすがにパーティー出来ないじゃないか。他にもやらなきゃいけないことあるし」

ヤシロ「パーティーにこだわる必要はないんだよ。お祝いってのは、気持ちだろ? 俺は、お前らの誕生日を祝ってやりたいぞ」

ネフェリー「ど、どうして?」

ヤシロ「決まってんだろ! お前らが生まれてきてくれて、本当によかったって思ってるからだよ」

エステラ「ヤシロ……」

ネフェリー「ヤシロ……」

イメルダ「ヤシロさん……」

ロレッタ「お兄ちゃん……」

マグダ「……にゃあ」

ヤシロ「大勢じゃなくったっていいんだ。ケーキを食って、大切な人と、大切な日をお祝いする。そういう日なんだよ、誕生日は」

エステラ「ケーキは!」

ネフェリー・イメルダ・ロレッタ「「「幸せの味!」」」

マグダ「……マグダ、フルーツ多めのケーキがいい」

イメルダ「そうですわね! ワタクシもそういうケーキがいいですわ!」

エステラ「ちょっとくらい豪勢にしたっていいよね、誕生日なんだし!」

ロレッタ「そうです! お給料三ヶ月分とかつぎ込むです!」

ネフェリー「ケーキと、祝ってくれる人がいれば、誰でも出来るのね、誕生日!」

女子たち「「「「「お誕生日、楽し~ぃ!」」」」」

ヤシロ「……にやり」

ウーマロ「あ、あの、みなさん! ヤシロさんを見るッス! 今、物凄く『しめしめ、これでケーキの売り上げは確約されたも同然だ、なにせ、街中に広がれば毎日が誰かの誕生日になるからなぁ! ふはっ、ふははっ、ふぶゎっはははははっ!』みたいな顔してるッスよ!? いいように操られてるッス!」

女子たち「「「「「お誕生日、楽し~ぃ!」」」」」

ウーマロ「あぁっ!? みなさんがヤシロさんの術中に!? チョロいッス! この人たち、見かけによらずどこまでもチョロいッスーぅ!」

ヤシロ「……にやり」







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