鎌鼬襲撃開始
「龍太! 他の妖怪達も被害を受けてるよ!」
「何?! さっき被害を受けたところから今被害を受けたところの距離は?」
「ちょっと待って 約30キロだよ!」
「おいおい 3分で30キロも移動したのかよ・・・・」
やつのスピードは想像以上の物だったもしこれを目の前でやられたら多分俺でも反応できないだろう。。。
「あ!」
「今度はどうした?!」
「鎌鼬は突然攻撃を止め、どこかへ消えたそうですよ」
「そうか。。。姫乃今どのぐらいの妖怪が残ってる?」
「およそ6000です 中には怖気づいて帰った妖怪もいると思うので多分5000前後になると思うよ」
「そうか。。。わかった」
そして、姫乃の予想は当たっていた。鎌鼬の襲撃で一部のものが大天狗を倒すことをあきらめてそのまま帰った。
結果今集まった妖怪の数は4500ぐらいだった。
それでも俺の家の庭を埋めるのに十分な数だった。
「みんな 良く集まってくれた」
俺は今妖怪達の前で挨拶をしていた。俺の左右に姫、姫乃、小春、空狐が居る。
「ここへ来る途中に襲撃を受けたと思います そして、その襲撃者こそ我々の次の敵鎌鼬です
やつは風使いで驚くほど移動スピードが速いです。そのほうかはまだわかりません」
すると妖怪達はざわめきだした。
「おいおい 大丈夫かよ さっき来た奴を倒すってあんなの倒せるのかよ」
「でも私達の目標は大天狗を倒すことだからこれぐらいの敵を倒さないと大天狗なんて夢だわ」
「ああ 確かにそうだな・・・」
なんとなくみんなの士気が上がってきた。
「よし! みんな聞いてくれ! 俺にいい案がある」
みんな一斉に静まってくれた。
俺は大きく息を吸って説明を始めた。
「まず 4つのグループに分かれます。各グループにはリーダーが居てその人の指示に従ってもらいます。そして、ここからが重要です。4つのグループは北南西東に居てもらいます。
そして、俺が鎌鼬を真ん中に引き寄せ遠距離攻撃の得意な奴は遠距離で援助、近距離攻撃が得意の奴はもし鎌鼬に隙ができら躊躇わずに奇襲をかけて欲しい。これで奴の体力を削り最後は俺の倶利伽羅でとどめを刺す」
といいながら俺は倶利伽羅を出した。
妖怪達は再び騒ぎ出した。
「噂は本当だったんだ!」
「ああ マジで倶利伽羅保有者だ!」
「まさか生きて倶利伽羅を目にするとはな!」
「ゴホン」
いろんなコメントが飛び回る中俺は一回咳をしただけでみんな静まりかえった。
「今日はこれだけだ それとみんなに頼みがある 交代で家の周りの警備を頼めないだろうか
もし鎌鼬らしき妖怪を見つけたらすぐに知らせて欲しい」
「わっかりました!任せてくれ! なぁみんな!」
いかにも強そうな妖怪が大声で言った、妖怪達は次々とやる気になっていった。
はじめから後ろに控えていた4人が俺に話しかけてきた。
「龍太さん私の妖力があと3日したら回復します」
「ああ わかった」
「にしても最初はみんな鎌鼬聞いてただけで嫌そうな顔してる妖怪は結構いたけど今はもう嫌そうな顔してる妖怪は見当たらないね」
「そうだにゃん やっぱり龍太はすごいにゃんこれだけの妖怪をまとめられるなんて」
「いや 俺一人の力じゃないよ」
俺は視線をさっき大声出した妖怪に移した。
「陣淵様 いきなり呼び戻してどうしたんですか?」
「少しは残してやろうって思ってな 次はそのまま竜の末裔の本陣を叩け」
「よ よろしいのですか?」
「構わない やつらはだいだい回復し終わってるはずだ」
「わかりました ではさっそく行ってまいります」
「待って鎌鼬これを持っていけ」
陣淵は鎌鼬の手に小さな石を載せた。
「こ これは陣淵様よろしいのですか?!」
「構わない 行って来い」
「はい! 必ず竜の末裔の息の根を止めてみせます」




