四天王の二番目
黒い男もとい海神が居そうな所と言えばあの洞窟しかいない。
前回の戦いの記憶はないが海神が逃げたと言うことはかなりのダメージを受けたか、なんらかの予想外の出来事ができたかのどっちかだ
海神が戦ったのは力を欲した俺でその時の俺は間違いなく今の俺自身より強い。つまりもう前と同じ強さに回復していて、俺に勝てる見込みがあるってことになる。
前回俺は何もできなかった相手に今回は勝てるのか?
そんなことを考えながら走った。
「まさかまだそこに戻って来るとはね」
「そうだな 姫乃にとってそこはあまり戻ってきたくない所だな」
移動しながら沈黙が続いた。
「そ そんな事よりも早く姫を助けないと!」
「ああ わかってる」
「龍太さん! 洞窟に多数な妖力が感じられます!」
「ああ それもわかってる! にして数が多すぎる! 小春!姫! 雑魚は任せていいか? 俺と空狐は姫の救出に向かう! 空狐の炎ならあいつの水に効くかもしれない」
そう 前回海神と戦った時視力を奪われたがその前にあいつの分身を切った、その時水を切ってるようだった。その後、鋭利なものが俺の体を貫いた時で確信した、やつは水使いだ。
「わかったにゃん」
「雑魚は任せて!」
俺達は迷う事なく洞窟に着いた
「よし! 空狐行くぞ!」
「はい! わかりました」
「姫乃達も雑魚倒したら来てくれ!」
「わかった!」
洞窟に入った後、ちょこまかと動く妖力の塊が感じた。
俺は倶利伽羅を出して、妖力の塊に投げた。
「そこか!」
確かな手応えを感じた。
「龍太さんって倶利伽羅所有者なんですか?!」
「ああ」
「すごいです! ならこっち有利ですね!」
「ああ そうだな空狐ちょっと近づいてみるぞ」
「はい!」
確かに妖力の塊に刀は刺さったが完全に無効化したわけじゃない
俺と空狐は慎重にその妖力の塊に近づいた。
「これは・・・水?」
「はい水ですね」
空狐がその水に触ろうとした瞬間、俺はふっと気づいたもしかしたら前回俺の視力と聴力を奪ったのってあいつの水に触れたせいではいない?
「やめろ!空狐!」
俺は慌てて止めに入った。
慌てていたせいか、俺は空狐に飛び込んで、そして押し倒してる感じになってしまった。
「あ えーと これはそのなんていうか空狐が水に触ろうとしたから慌ててやってしまったのであった別にわざとじゃないぞ?!」
俺は空狐の体から離れて、聞いてくれるかもわからない言い訳を言っていた
「そ それなら仕方ありませんね ええ仕方なかったことですから・・・」
あくまでも冷静を装っている空狐だが顔は熟したトマトのように赤かった。
「そ それで龍太さん なぜ水に触ってはいけないのですか?」
「あ それはな」
と俺はさっき思った事を空狐に説明した。
「なるほど だからさっき私の炎が効くかもしれないって言ったのですね」
「ああ そうだ 後前にこの炎はこの世の物理法則に囚われないって言ってたのを覚えてるよ だから実験としてこの水を燃やしてみてくれないか?」
「はい わかりました」
空狐は目を閉じ、手の平に翠色の小さな炎が生成されていた。
「行け!」
空狐の声に従って小さな炎は水の塊に向かって行った。
そして、当たって水が見事に蒸発して、小さな翠色の炎は相変わらずに燃えていた。
「やっぱり予想通りか よし!これで空狐の炎はあいつの水に効く事がわかった さっさとあいつを倒して姫を連れて帰ろうぜ!」
「はい!」
俺は壁から倶利伽羅を抜き、最深部へ急いた。
これの場所はもう3回来たなと思いながら最深部に着いた。
そして、そこには予想通りの二人が居た。
「よ~こそ僕の洞窟へ! フフフ」
「ああ 今日はお前を倒しに来たよ それに今日は一人じゃないしな!」
「んな?!」
空狐の顔を見た瞬間に海神の顔が恐怖の色に染まった。
「イ イフリータ様! なぜ貴方がそいつの隣に立って居られるのですか?!」
「イ イフリータ? なんですかそれ?」
「な なるほど裏の方じゃないのか」
とか呟きながら再び傲慢な態度に戻った。
「一緒に倒したら僕の方が優秀って大天狗様に証明できる! 最初から本気でいかせてもらうよ?」
俺は倶利伽羅を出した。
「何?!倶利伽羅だと?!」
「ああ どうやら俺はその所有者らしくてな!前回は空気で適当に作った剣だが今回違うぞ?」
「くっ! 絶対零度・極!はぁあああああ」
「何?!」
俺はここへ来る前に空狐の炎の加護が受けられるようにしてもらった。
そのこの世の物理法則に囚われない炎の加護を受けても体の動きが鈍くなった。
「はぁぁああああ」
考えてるうちに海神が氷の剣で俺に斬りかかってきた。
空狐の方へ向くと姫と戦っていた。
「何よそ見してる!」
「くっ! 竜の咆哮!」
「へぇー意外とやるじゃんでも!」
海神の姿が何百体増えた
「「「「「「「「これでも倒せるかな?」」」」」」」」
「ああ 倒せるさ!」
俺は最初に姫乃のゴーレム集団を全滅させた技を思いついた。
前は妖力しか凝縮できなかったが今は空気も凝縮できる!前とは威力が違うはず!
「はあああああ」
自分の妖力や周りの空気がだんだん凝縮されるのを感じる。
「終わりだあああああ!」
俺は刀を振り下ろした。
「ドオオオオオオオオオオン」
これまでにないほどの爆音が轟いた。
「はぁ はぁ どうだ?!」
「はぁ 僕・・・のはぁはぁ 絶対零度が はぁはぁ 消えた?!」
「今の一撃を受けてもまだ立つか!」
「僕ははぁはぁ負けるわけにはいかな?!」
ゆっくり立ち上がった海神の胸から炎の刃が突き刺さった。
「え?」
「もう貴様に用はない 失せろ海神」
その声の方へ向くと空狐が居た・・いや 空狐の体を乗っ取った何かがいた。
後ろから海神が倒れる音がした。
「貴様が竜の末裔か 本来死にゆく人に我が名を教えないのだが貴様には特別に教えてやろう 我が名はイフリータ 四天王の中で二番目に強い炎の巫女だ」




