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one of the zillion ~アルス戦記~  作者: 粋生
第1章 奴隷と賢獣と人造精霊
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19話

神殿に戻るとアイラを見て神官達による質問攻めや哺乳瓶さがし、そしてチョコの母親宣言等等、すったもんだの末の昼食が終わり、カオルにアルス協会まで案内してもらう。


アイラはなくなくチョコに抱かれてミルクを飲んでいた・・・・・・


「・・・わらわは、りゅうおうなのに・・なぜじゃ・・なんでこうなった・・・」

齢、数万年の元竜王がブツブツ一人で呟いていた・・・・・・


そしてたどり着いたアルス協会の建物は、清潔で広い、役所のような佇まいだった。そうして事情聴取をすませ懸賞金と謝礼金、さらにハンターになるということで俺たち解放奴隷には保障として武具を貰った。


そして受付であらためてIDカードを手渡しハンター登録を行なった。

この世界では12才までが義務教育かていであり、13才からは準社会人となり15才で成人扱いとなる。もちろん専門職や研究員などを目指すを目指す者は、さらに上の専門課程の学校へ進み学ぶ事になる。

なのでハンター登録は13才から可能だ。

ハンター登録は簡単だ。カードを提示し遺書を書くだけである。まあ、命がけの職業だからね。

ちなみに俺とチョコはお互い死亡した際は、財産をお互いに譲渡する旨を書いて終了した。


IDカードの色が赤に変わり、さらに表示項目とお財布機能が付け足されていた。IDカード自体は交換や改竄は不可だが、空いているメモリの容量にデータを上書きしたり、機能を付け足したりはできる。

便利だがいっそ俺のカードを修理できるようになって欲しい・・・・・・


「それでは、あらたにカードの色が赤になっておりますが、これがフリーライセンスの証となります。ハンターライセンスの正規の証を取得には学校に通われるか、教習を受けて、一定ラインの実力と実績を持った上で試験をおこない、合格しますとブルーハンターになります。フリーライセンスのままでもハンターとして活動はできますが、得られる依頼の数や種類が全然違いますのであらかじめご了承ください。


それと、こちらに今、星が1つ付いていますがこれが、実績、達成率の証になります。依頼をこなして行き達成していきますと星が増えます。もちろん、失敗を続けますと星の数も減っていきますの覚えて置いてください。


それと、こちらに”G”と表示がされていますが、こちらがご自身の総合ランクになります。こちらのランクは下からG.F.E.D.C.B.A.AA.S.SSの10段階ございます。こちらの総合ランクが高ければ高いほど様々な依頼をお受けすることができます。

総合ランクは今まで受けた依頼の数と種類、実績、達成率、レベル、技能などを照らし合わせて決まります。チョコさんは今レベル381ですが、ハンターとしては今だ未知数ですのでGランクからはじめていただきます。これは、過去に高レベルの方が、最初から高ランクとして登録をしたあとに、高級な依頼品を失敗したと偽ってよそに流したりしたためです。

信用もランクの内に入ります。それは、フリーのレッドハンターか正規ライセンスを持つブルーハンターかでもかわってきますので覚えて置いてください。


なお依頼をネットにても受付は可能ですが依頼の終了手続きは直接協会の方までお越しください。

なにか、ご質問はございますか?」


「いえ。大丈夫です。」


「それでは、なにかわからないことやご質問等がございましたら受付か、当ホームーページにてご確認ください。」


「わかりました。」


「あとご一緒に登録なさいましたが、お二人でチームとしても活動なさいますか?そうしますと、別にチーム登録をしてあらたにチームカードを発行することもできますが?」


「ああ。それではそれも一緒にお願いします。」


そういって、またカードを預けチーム登録も行なう。

登録されるチーム名はチョコの命名をどうにか宥めて変えてもらい、カオルの代替案でチーム名|《L.C.》となった。

ちなみにチーム登録すると、別にチーム口座とチームランクが付き、複数名での活動となり受けられる難易度など依頼の幅が広がる。


アルス協会でもらった武具とお金をまた魔工房に持って行き、明日の午後に受け取りに来いといわれ神殿に帰るのであった。




当然、夕食も哺乳瓶でミルクを飲まされた元竜王は、肉を頬張るベリーを羨ましげにみていた。


・・・・・・元竜王に、もはや威厳も何もなかった・・・・・・




翌日の朝、朝食を済ましチョコが部屋にいない内に、こっそりとベリーがとっておいた肉をアイラに与え、(ぐちゃぐちゃに泣きながら食べてた)またも魔工房へと向かった。

(なんか、毎日じゃね?)とか思いながらも武具ができあがったというのはうれしい。うきうきと、しながら門をくぐる。


「じいさん!どんなかんじ!?」


「そうじゃの、ホレこれじゃ、腕に嵌めて試してみてくれんかの?」


そう言われ、俺は二つのバンクルを両手首に嵌めて、思考操作でスイッチ押した。

そうすると一瞬全身に煙のような光が立ち込み、その姿を現す。


”パワードスーツ”古代アルブ族が作ったアーティファクトの一つ。それは全身を足先指先から首元までピッタリと覆う、厚さ1ミリの耐寒耐熱耐圧の防護力と自身のエナジーを吸収して身体能力を底上げする、マルチボディスーツだ。ちなみに、これは昨日アルス協会からもらった物だからタダ。


「どうじゃ?といってもわからんか。シロウのスーツには古龍の鱗を限界まで融合させてある。これだけでも既にスーツとアーマードを両方装備している者よりも格段にパワーも防護も上じゃ。それと、こっちの剣はお前さんら二人の手に合うようにしといたからの。」


「あんがと。」


「あと、チョコにはこれらと別に・・・・・・」

そこでアイラを見ながら固まるじいさん。


そこには指輪を食べる姿があった・・・


「ちょっと、アイラ!ペッしなさいっ!ぺっ!」


慌ててとめにいくチョコに驚き残りを食べるのを止める。


「どっ、どうしたんじゃっ!?母、ラクリマはわらわの主食の一つじゃ、だいじょうじゃからの?」


(あ~そういえば竜って好きだよなラクリマ・・・)


「大丈夫?喉につっかえったりしてない?お腹の調子は?」


「なにやら不思議な力を感じるのじゃ。このラクリマはなんじゃったんじゃ?」


「・・・アイラちゃんが食べたのはブルーホワイトのレベル10と風のラクリマと水のラクリマを融合したリングじゃ・・・チョコの新装備じゃったんじゃが・・・」


「・・・なにっ!?ゆっ、ゆるしてほしいのじゃっ!知らなかったのじゃっ!ずっとミルクばっかりでお腹がすいておったから・・・ついおいしそうなラクリマをみて・・・その・・・すまんのじゃ・・・ゆるしてたもれ・・・わらわが・・・わるかった・・・の・・・・?」

すでに泣いている


(・・・これでお尻100叩きはマジ鬼だろう・・・)


「あ~チョコ・・・まともに飯を食べてないんだ・・・見た目は人間の赤ちゃんでも中身は竜だぞ。そりゃうまそうなラクリマがあったら手が出るのはしかたないだろ・・・なっ、わかってやれよ。普通の赤ちゃんとは違うんだから・・・」


「うおぉぉぉぉっっっっーーーーー!!!!ち~~~ぢ~~~わかってくれりゅのか!?うれしいのじゃっ~~!ほんとに、つらいのじゃ~~!おなかぺこぺこなのじゃっ~!ゆるしてたもれ~母?」


「うん。わかった。今回は多めにみてあげるけど・・・気づかずにダメなお母さんでごめんね?でもね?だまって拾い食いしちゃだめなんだよ?」


チョコは自分の装備をなくしたことよりも、今まで1人舞い上がり過ぎていたのを反省していた。

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