【閑話】アンネリーゼのお昼ご飯♪
✿第一幕の“食後のお楽しみ”としてお届けする、なろう限定ゆる~い番外編です✿
秋の神殿に漂うのは……笑いと炊き込みご飯の香り!?
泣き玉に続く“食材魔物シリーズ”第二弾、ラフィオマッシュ登場✨
アンネリーゼたちのほのぼの食卓をお楽しみください♪
(ラフィオマッシュと新米の炊き込みご飯)
「なんだかいい香りしない? 松茸みたいな……」
「えっ? 松茸!?」
季節は秋――
オリザールス、ケルネリウスと一緒に田んぼにできた稲を収穫していると、風にのってどこからか香ばしい香りが漂ってきた。
「本当だ……松茸の香りがする。」
香りのする方へ向かうと、木の根元に数本の立派なキノコが生えていた。
見た目はまさしく松茸。笠の裏にはうっすらと金色の斑点が輝いている。
「松茸って……なんだ?」
初めて見るキノコに目を輝かせる二人。
その横でケルネリウスは、じっとそれを見つめながら眉をひそめた。
「あぁ……この世界には松茸なんて概念がないのか。」
「食べてみればわかるわ! 香りが良くて美味しいんだから。私たちの世界では高級食材だったのよ!」
オリザールスとアンネリーゼは嬉々としてキノコを収穫していく。
「そ、そうか……」
(こういう時は……大抵何かしら起きる気がするんだが……)
ケルネリウスは嫌な予感を覚えながらも黙ってついていった。
* * *
「今日は松茸ご飯で決まりね!!」
新米を研ぎ、刻んだ“松茸”を入れて鍋に火をかけた。
立ちのぼる香りはまさに秋の贅沢そのもの――の、はずだった。
「ん〜〜っ、いい香り……やっぱ秋はこれよねぇ~っ!」
「ふっ……な、なんか……なんか急に笑いが……ははは……」
最初に笑い出したのはオリザールスだった。
「ちょ、どうしたの!? あははっ、うつる! うつってる!?」
「……これが……松茸なのか!?」
(こんな笑いが止まらないものを食してるのか……。一体どんな世界なんだ……)
ケルネリウスが顔をしかめたが、すぐに口元がひくひくと震え――
「ふっ……くくっ……あっはははは!!」
「リース!? 笑ってる!? あはははっ、珍しすぎて余計笑えるぅ!!」
「笑うな……っ、いや笑うなと言われても……ふははは!!」
三人は笑いながら鍋のふたを開けた。
ふわりと香るご飯の湯気に、また爆笑が重なる。
「はぁ……笑いすぎて……お腹痛い……でも……おいしい……!」
「……お前たちのいた世界はすごいな。こんなの毎回食べてたら……はは……身が持たなさそうだ……ははは」
笑いながら頬張る新米の炊き込みご飯は、泣き玉にも負けないほど心を温めてくれた。
「そんなわけないじゃない。あれは松茸に似た違うきのこよ。そうね――ラフィオマッシュとでも名付けましょうか。」
「そうそう、僕たちのいた世界はそもそも魔物なんか存在しない世界だしねぇ~。」
「何言ってるの?」とでも言いたげな二人を見て、思わず低い声が出る。
「はぁ?」
「でも今回のでよくわかったわ。似てるからって、なんでも食べちゃダメね。」
「……お前がそれを言う日が来るとはな。」
「え? どういう意味よ!」
「まぁまぁ、美味しかったから結果オーライってことで! ね?」
「お前ら、本気で反省する気ないだろ。」
三人の笑い声がまだ残る中、鍋からはほかほかと湯気が立ちのぼっていた。
その香りは――秋の神殿を、少しだけ明るく照らしていた。
「泣き玉に笑い茸……次は爆発? それとも怒り? なんだか楽しくなってきたわ!!」
「や、やめてくれ……。」
* * *
✿ 神殿食材記録:ラフィオマッシュ(通称:笑い茸) ✿
記録者:ケルネリウス・アスデウス
松茸に酷似した外見を持つ植物系魔物。笠の裏に金色の斑点があり、
加熱すると揮発性の“陽気胞子”を放出する。
吸い込んだ者は強制的に笑いが止まらなくなり、
副作用として腹筋痛・涙目・軽い幻覚を伴う。
旨味は強く、新米との相性も抜群だが、
神殿での調理は禁止。理由は言うまでもない。
――“食べた者の心を晴らす”とはいえ、笑いすぎにもほどがある。
「一年分くらい笑ったわね…おかげで腹筋が…ふふふ…まだ止まらないわ!!」
「あぁ、たまに笑うのもいいもんだな。」
「それ…真顔で言うことじゃないわ!!」
✿ここまで読んでくださってありがとうございます( .ˬ.)"
笑い茸の炊き込みご飯、いかがでしたか?
ほのぼの神殿の日常で一息つきつつ、
次はいよいよ――新しい食材探しへ✨
第二幕『美味しい魔物を求めて…新たなる旅路』は
11月15日(土)8:10スタート!
「リース! 次は爆発茸とか出てこないかしら!?」
「……頼むから出てくるな。」




