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2.5話「柊」
雨宮が消えるのを見届けた柊は、笑顔だが、どこか不気味な雰囲気が漂っていた。
彼が、指をパチンと鳴らす。すると、崩壊していた空間が白色の空間に彼の足元から構築されいった。
「絶対信じてないな。しょうがない、そういうとこで育ったもんな…あいつ……」
そう言い、ため息をついた。彼が拳を広げると、それに呼応するようにホログラムのパネルが出現する。
慣れた手つきでそのパネルを、操作するとパネルの画面に完了通知が浮かび上がってきた。
『雨宮与四治の“意欲:初等部入学”を削除しました』
柊がその通知を確認すると、すぐさま次の行動に移った。彼がパネルの入力欄に『追加“能力の』まで打ち込んだところで、直ぐに動きを止めた。理由は不明だが、口元が少し緩んだように見える。
次に柊が動くと、こちらに振り返ってきた。彼は、文字にしがたい不気味な表情をしていた。瞳が開ききり、口元は口が裂けているのかと錯覚するほどに口角が上がっていた。
まるで、生者では無いような表情だ。
画面は真っ暗闇で、ずっと「ザー」という音が聞こえる。たまに雑音が聞こえるが、何の音なのか聞き取ることができない。
今のは一体……




