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一話 人生は面白くない
いつもひとりぼっち。
僕に価値なんかない。
誰も僕に見向きはしない。
それなのに、酷い嘲笑や見下した視線を送られる。
当たり前だ。
ここは魔法国家バルバラ。
世界で一番、魔法至上主義だから。
だけど僕は魔法の使えない。
だから、この罵声も暴力も仕方がない。
涙と血が混ざってぐちゃぐちゃになる。
もう嫌だ。こんな人生は。
自○することばかり考えた。
方法は色々あるだろう。
だけどそんな勇気は僕にない。
うってつけの場所がある。
ダンジョンだ。
魔物と呼ばれる異形の怪物がうじゃうじゃいる。
そこへ行けば、一思いにやられるだろう。
そうと決まれば。
ダンジョンの入り口に、足を踏み入れた。