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名もなき町  作者: 田中らら
3/23

いつもの朝

私の1日は散歩から始まる。


山の空気はキレイで、

朝、外で深呼吸すると朝一番の新鮮な空気が肺いっぱいに広がる、

木の香、土の香、風の香を感じることは都会ではないので、

私は毎朝の散歩が好きだった。



いつものように朝起きて、

いつもと同じ服を着て、

いつもの散歩に行く。


昔は朝起きると今日は何を着て出勤するか悩んでいた、

たまに新しい洋服で出勤すると、

「菜々っぽくない!」と言われることがあった。


「私ぽいって何?」


今の私はネイビー、ベージュ、クロの3着のワンピースを、

ハードローテーションで着回している。


楽な暮らし。


私はおしゃれをサボっているのか?


「長い人生こんなサボる時間があってもいいじゃない。」


私は独り言を言いながらアパートから出ると、

いつもなら誰もいない通りに、

人が歩いているのが見えた。


誰かな?


「おはようございます。」


私は声を掛けた。


するとその人はビクッとして振り向き、

私に会釈すると足早にその場から去って行った。


「おかしな人・・・見たこと無い人だったけど・・・

部外者?まさかね・・・」


私はまた独り言をいいながら散歩に出かけた。


散歩から帰って来て、

私は食堂に向かった。


名もなき町の真ん中には、

2階建ての多目的館がある。


そこには食堂、談話室、小さな図書室、

医療室、備蓄倉庫がある。




人と顔を合わせるのが嫌だと言って、

自炊している人もいるけど私は自炊をしないので、

3食を食堂で食べている。



食堂は天井が高く、木の香りがするおしゃれな空間だった。

丸い4人掛けのテーブルから、6人掛けのテーブル、

お一人様の席と色々な席が用意されている。

3食ともバイキング形式で私は野菜中心のごはんをいつも食べていた。


サラダとトースト、

スクランブルエッグとヨーグルトを持って、

私はいつもの窓際の席で朝日を浴びながら優雅に朝食を食べていると、


「おはよう。」


と声を掛けられた。

振り向くと高橋春斗が立っていた。


つづく

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