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名もなき町  作者: 田中らら
21/23

解決

春斗は少し考えてから話し始めた。


「どこから話したらいいのかわからないから、

始めから話すよ、

実は、この町にはお宝があるんだ!」


「お宝????財宝ってこと?」


「いや違う、

ここの町の建設の途中で、

山の中に武器庫みたいな頑丈な部屋を発見したらしいんだ、

その話しを聞いたどこかのお偉いさんが、

そこに隠したい物があるから隠してくれって言って、

見られたらまずい物をここ隠したらしい。」


「そんな物があったの?

春斗はじゃ・・その・・・泥棒ってこと?」


「・・・・そう、オレは泥棒ってこと。」


「警察が来るんでしょ?逃げなくていいの?」


「うん、もう逃げない・・・」


春斗は捕まる覚悟が出来ているようだった。


それから春斗は自分の生い立ちとこれまでの人生を話してくれた。


親がいなくて苦労したこと、

やさぐれて投げやりになっていたこと、

この町で暮らしてから考え方が変わったことなどを話してくれた。


「努力もしないで言い訳ばかりして、

自分の人生から逃げて来たんだ。


どんなに辛い状況でも自分次第でいくらでも、

人生は変えられるのに、

俺は・・・何もしないで楽なほうに逃げていた、

もうこんな暮らしは辞めようと思って警察に通報したんだ、

罪を償って来る。」


「それでいいの?」


「うん、もう決めたんだ。」


春斗はスッキリした表情で笑った。


それからすぐに警察が来て、

春斗と春斗の仲間は逮捕された。


名もなき町の事件は解決した。


中村裕子は意識が無く救急搬送されたけど、

命に別状は無かった。


住民は事件が解決してホッとした様子だった。


私だけは複雑な気持ちだった。


つづく

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