驚き。
春斗?なんでここにいるの?
私たちは音を立てないようにゆっくり外に向かった。
すると、
備蓄庫のドアが開いて、
「誰かいるのか?」と男が出て来た。
春斗は私の背中を押した、私は外に転がり、
急いで草むらの陰に隠れた。
春斗が見つかってしまう!!
そう思った時に、その男は、
「なんだ、春斗か!女は片付けたか?」
と春斗に声を掛けた。
「はい、やりました。」
「そうか、もう少しで終わるから、
おまえも逃げる用意しておけよ!」
「はい!」
「じゃ、もう一人の女を監視しておけ!」
「はい!」
そう言って男は備蓄庫に入っていった。
どういうこと?
備蓄庫のドアが閉まると、
春斗は急いで私の所に来た。
「大丈夫だった?」
「どういうことなの?」
「家で説明する、
ここじゃまずいから家に帰ろう!!」
春斗は私の手を引っ張って走り出した。
冷たい風が顔に当たり痛かった。
でもそんな痛さよりも、
春斗が犯人の仲間だということに驚いていた。
私の家に入ると春斗は鍵を閉めて、
私をソファに座らせた。
「怪我は無い?
さっきは突き飛ばしてごめん。
でもなんで外にいたんだよ、
出るなって言っただろ!」
春斗は早口で話した。
「春斗が家の鍵を忘れたから、
届けに行ったら春斗がいなくて、
そうしたらアパートの隣に中村裕子が倒れていて・・・
春斗が・・・殺したの?」
「殺してないよ。大丈夫、中村裕子は生きてる。
もうすぐ警察も来るから安心して。」
「警察?どうして?」
「オレが呼んだ、もう終わりにしたくて・・・」
「終わりにする?」
「始めから説明するよ。」
つづく




