最近、届いた荷物の不在票の宛名に振り回されてる。
ここ最近、よく使っているネットフリマでは個人情報を見せたくないということで、匿名配達が出来るようになった。
それは特定の配達方法を使った時のみで、基本、普通郵便、定形、定形外などは自分の簡単な住所……マンション名を抜いたものとか……氏名を書いて送る。
これは私の持論だが、送った本人が、
『ちゃんと私、刹那玻璃が責任持ってこの荷物を包装して、郵便局、もしくはコンビニにて発送致しました』
と受取人様にお伝えしているつもりだからである。
それに、はっきりいうと、きちんと本人の住所氏名を書いている人ほど、常識や信念を持っている場合が多い。
前に送られてきた人は匿名配達だったのだが、困ったのは中身をその方が同じ日に送った別の購入者様の品物と入れ間違って送ってきたこと。
開封して絶句。
そして、相手に
『違うものが入っている』
とメッセージを送ったら、
『定形外で送り返してください』
と返事が来た。
私は正直に、
『貴方の御連絡先が解りません。教えて頂けますか?』
と送り返して教えて貰い、即送り返して事なきを得たのだが、今回は許せんとしか言い難いものだった。
今日は病院だった。
ここ数日寒さが堪え、そうすると今日は天気が下り坂な割に生暖かい空気で、久しぶりに寒気に偏頭痛と右目の奥がズキズキ痛み出し、乱視になった目が普段なら見えるものを二重にも三重にもぼやけ、耳鳴りと両手の爪の付け根が指を挟んだ時のように痛み出す。
お腹も痛み出し、吐き気もするので、脳神経外科の頭痛外来で処方して貰った『イミグラン』という頭痛薬を手にする。
これは、皮下注射と点鼻の2種類の頭痛薬。
普通の頭痛薬は服用し、内臓で溶けて吸収され、そして血管を通って痛みの元に行く為、効くのに時間がかかる。
しかし『イミグラン』は、皮下注射は太ももや腹部など神経が集中していない部分に針を刺し薬を注入、点鼻の場合は鼻の奥の粘膜に霧状に吹きつけ、それぞれ早く効いてくる。
最初、点鼻タイプを処方して貰ったのだが、アレルギー体質の為、噴きつけられると刺激になり、すぐにくしゃみと鼻水が出てきてしまいほとんど薬が効かなかったので、今現在は皮下注射である。
だが、これが本当に効いているのか?
吐き気どめを飲んで注射するのだが、お酒を飲んだ時のようにしばらくふわふわとして、すぐに立ち上がると少しよろける。
相談したがそれ以外の副作用はない上、これ以上胃腸を荒らす薬を飲むのは禁じられた為、こちらを使っているが、はっきり言えば細い針が怖い。
それに、ある世代なら知っていると思うが『必殺仕事人』という時代劇の、針を持つ人が刺すポーズとほぼ一緒。
位置を決め、渡されている消毒用のシートでそこを拭き、セットしたキットを当て、ボタンを押しゆっくり5秒数え、引き抜くとその部分を軽く押さえ、キットを仕舞う。
細い針はそんなに痛くないと聞いていたが、いやいや……はっきり言って痛い。
まだ看護師さんに注射してもらう方が痛くない。
毎回緊張するからか、血が滲むと瞬間涙が出そうになる。
兎も角、今日は朝から調子が悪く、右の太ももに皮下注射をした私は病院に向かった。
今日は天気がおかしいなぁ……と傘を持ち病院に行ったが、普段の治療だけでなく調子が悪いので、点滴も追加された。
「月曜日だから、郵便物一気に届いてたらどうしよう……」
と天井を見上げ呟くと、慣れた看護師さんに、
「あなたねぇ。それ、風邪の引き始めみたいなもんなんよ?しかもいつも冷えとるし。再配達してもらえばええでしょ。大人しくしとりんさい」
「はーい」
「よしよし」
うちの母より若いが、母親のような印象の看護師さんのこの口調が好きである。
治療が終わり病院を出る。
近くにバスの停留所と電車の駅があるのだが、最寄り駅はかなり遠く、バス路線が私にはもってこいである。
その停留所で乗り、家から一番近い停留所で降りると片道270円、往復540円……運動不足だし、もったいないのでこの時ばかりは停留所一つ分歩く。
それだけで片道220円、往復100円お得になる。
そうすれば一応簡単な料理なら自分で作るので、食費代になる。
早足で歩いていると、横をバスが通り過ぎる。
「あぁぁ!30分に一本しかないのに!……まぁ、楽になったし、もう少し歩いてスーパーとドラッグストアに行こうかな。近所にスーパーないし」
ちなみにバスを降りて帰る道筋にコンビニはあるが、スーパーは小さいのしかない。
安いドラッグストアもない。
「それに……スーパーの近くの停留所から乗ったら運賃160円なんだ……あぁ、お得!」
ドケチである。
そして、時間をかけず買い物して、停留所からバスに乗り、最寄り停留所から歩く。
スマホに歩数計があるので確認すると、7000歩超えていた。
家に帰ると、朝作っていたおにぎりが待っている。
家に入る前に、郵便物確認をする。
すると、マンションの部屋の新聞投入口に再配達の紙が入っているとあった。
鍵を開け部屋に入ると、まず鍵を閉め荷物を降ろし、再配達の紙を見た。
上には私の名前。
そして下には普通なら、匿名配達の場合、フリマの名前がある。
なのに、そこには『記入なし』。
は?
記入なしってなんだろ?
気持ち悪くない?
昔、流行った不幸の手紙?
それって途中で棒の手紙になったとか……って、話逸らさない、あたし!
いぶかしいと言うより、気持ち悪いなぁ……と思いながらも、もし受取拒否にしたらどうなるんだろう……と思いながら書かれている番号に電話をして、再配達を頼んだ。
そして、お昼ご飯を食べながら、チェックすると、今日14時にネコさんが届く。
じゃぁ、こっちかな……でも、えぇぇぇ?なんか怪しい。
届いたら、その場で開けずにお返ししようかな……。
当日の再配達は、19時。
ネコさんの荷物が届いてからは、右目が痛み出したので又、皮下注射をして横になってダラダラ過ごす。
このダラダラって、本当はものすごく辛い。
レジンしたい〜、テディベア〜。
そうそう、これが私の連れて歩いても家族にバレないベストなベアちゃんを自分で作れたから、この子を入れて歩く小さめのがま口ポーチ作りたい。
何てったって、この控えめなサイズなのに、存在感があってなんて可愛い!
その上この中途半端な不器用で、何度もミニチュアベア用の手足のジョイントの割りピンを何本もねじり折る手加減なしの怪力だった私が、ユエさんに噛まれたお陰で余分な力がかからなくなり、うまくいったのだ!
まぁ、握力がまず無くなったけれどね。
ダラダラしていたら、チャイムが鳴った。
18時55分。
玄関を開けると、郵便配達の人が差し出す。
いつもの癖で、
「ありがとうございます!」
と言ってた。
まぁ、長年の職歴からくる愛想笑い。
実家もお店だったし、接客業は身についている。
内心ため息つきながら、持って入って開けるの怖いなぁと思いつつハサミを入れる。
すると、出てきたのは、頼んでおいたもの。
しかし!
封筒の裏を確認!……無い!
表も……無い!
あ、私の住所と切手のみ!
で、中身は悲惨な壊れた置き物……一応封筒の内側にプチプチがあるとは言え、それだけでなく、ハンドメイドのものなのかいらない部分が接着剤がくっつき、逆にいる部分はべろーんとはげている。
安かったとは言え、はげている部分だけでも直すべきじゃないの?
それに、壊れているところは修復できない。
これをハンドメイドですって売るの?
信じられない!
私は完璧主義だから、自分の作った作品、少しでも失敗してると思ったら絶対売らない!
値下げしてでも、売ったら後々後悔するから。
しかし……送り返すこともできない!
それに……これに評価しろと?
……ブチッ!
とキレた。
最近、沸点低いなぁ……。
しかし一応、その出品者がプロフィールに書いているのを確認。
『神経質な人お断り』……悪いな、オレだ。
『簡易包装嫌な人お断り』……壊れたもん貰うよりいいと思うがな?
『smoothなやり取りができない人お断り』……じゃぁ、そっちはsmoothか?連絡先も書いてねえ、こっちをバカにしてんのか?
という事で、初めて『悪い評価』した〜。
『連絡先も書けないんですか?マナーでしょう?嫌なら匿名配達選んで下さい。神経質な人お断りとありましたが、こっちもお断りです。では、もっと礼儀を勉強して下さい』