最近スランプという名目の何かに振り回されてる。
最近、奈良の古書店の方と知り合いになった。
と言っても、私が煮詰まっている小説の情報を調べているのだが、見つからないのである。
図書館に行きたいが、静かな空間で咳をするわけにいかず、地域の図書館に多いのは地域の伝承。
一番良いのは、そのお話の人物の生きた地域の伝承などの書物を置いてそうな古書店に、本はないかなぁと思ったのである。
すると、私のテンションが高いと言うか、全部を説明しようとして、相手に伝わらない、いつもの状況になったのである。
相手の方は、私の地域のネタを聞いても、
「???」
私は必死に、
「えーと、あーと……」
とぐるぐるする。
そして、ようやく、
「すみません!えっと、私の地域の伝承ではこれこれこう言う感じなのですが、その方の歴史を書かれている本ってありませんか?私には探しきれないと言うか情報が足りなくて……」
「あぁ……そうだったんですね。えっとちょっと待ってくださいね」
と返り、こちらはいつものように、
「うわぁぁ……また、やっちゃった!テンションが上がりすぎた〜。落ち着かないと、先月誕生日迎えて、六年目なのに〜!」
と頭をかきむしり、ガックリする。
来月古本マルシェがあるけれど、本を調べきれる自信がなかったのである。
落ち込んでいると、メッセージが返ってきた。
「あ、今はないのですが、前に販売した本の中にこう言う本があったのですが、ご存知ですか?」
「……いえ、この本は読んだことないです」
自分の記憶を探っても読んでいない本があるのが嬉しいのと、ちょっとショックもあった。
「この本なら、多分その方の歴史が書いていると思いますよ?」
「えと、この本は今はないんですよね?」
「そうなんです。また入荷したらお伝えしましょうか?それか探されるのも良いかと思いますよ」
「そうですね。図書館に行ったりして、探してみます。ありがとうございます!」
題名と表紙をチェックし、今度探すことに決めた。
新しい本ではない。
まずはいつも通う古本屋を回ろう。
「ありがとうございます!もっと調べられます。本当にありがとうございます」
「いえいえ。刹那さんは真面目で、知識が豊富ですね」
と、言われ少々面映ゆかったが、これで続きが書けるようになれたら、長期スランプで、もう書くのをやめてしまおうかと悩む私の自信になれば良いと思った。