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ぼくらは前世の記憶にダイブして、世界の歴史を書き換える 〜サイコ・ダイバーズ 〜  作者: 多比良栄一
ダイブ6 切り裂きジャックの巻 〜 コナン・ドイル編 〜
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第281話 あなたの名前を使わせてください!

 ピーと出発の合図の笛が鳴った。


「リンタロウさん、はやくしないと乗りそこねちゃいますよ」

 ネルがモリ・リンタロウに声をかけた。


「ああ、ネルさん、あなたもお元気で。お世話になりました」

「なに言ってるの。お礼をいうのはこっちよ。それにあたしは殺されないことになったの。しばらくは元気でいられるわ」

 そう言ってネルがにっこり笑った。


 リンタロウは名残惜しそうにしながらも、タラップをのぼりはじめた。


 そのとき、コナン・ドイルがリンタロウにむかって大声をあげた。


「リンタロウさん! あなたはいい相棒でしたが、けっしてワトソンみたいなホームズの脇にいる存在じゃないですよ。ホームズに匹敵するくらいスゴイ人物です。ホームズのライバルになるくらいのね」

「ありがとう!」

 リンタロウが手をふった。


「決めました。あたしゃ、あなたをモデルにさせていただきます。あなたとの友情の証にね。えーっと、あなたのペンネーム、なんて言いましたっけ」

「ペンネーム? いっぱいありますが……」

「一番気に入ってるものをおしえてください」


「それだったら鴎外です。モリ・オーガイ」

「なんですって?」


「モ・リ・オー・ガ・イ」


「モ・リ・アー・ギー? モリアーギーですね。モリアーガイ…… モリアーガイ…… これちょっと発音しづらいですね。そうだ……」




「モリアーティ!!!!」



「モリアーティー?」

「ええ。名探偵シャーロック・ホームズの終生のライバルの名前ってぇのはどうでしょう? そう、希代の悪党にして、ホームズを超えるほどの天才なんてぇのは」

「いいじゃないですか」

「じゃあ、これにリンタロウさんの名前を使わせてもらっていいですか?」


「もちろんですよ。ありがとう。とってもわくわくしてきました」 

 モリ・リンタロウは嬉しそうに笑って、タラップをあがっていった。



 そのやりとりを聞いていたセイは、スピロと顔を見合わせていた。スピロだけでなく、マリア、エヴァ、ゾーイ、全員と自然と目が合っていた。

 だれも信じられない、という表情をしていた。

 

 たぶん、自分もそんなまぬけな顔をしている、と思ったら、つい吹きだした。それにつられてほかの面々も笑いだした。


 怪訝そうな表情をしているコナン・ドイルやワイルド、マシュー・バリーたちをよそに、サイコ・ダイバーズの全員が大声でわらった。

誠に申し訳ございません。

作者急病のため、定期アップをしばらく中断します。

一週間ほどで戻れると思いますが、よろしくお願いいたします。

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