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ぼくらは前世の記憶にダイブして、世界の歴史を書き換える 〜サイコ・ダイバーズ 〜  作者: 多比良栄一
ダイブ6 切り裂きジャックの巻 〜 コナン・ドイル編 〜
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第201話 ぼくが666体のレッド・ドラゴンを討つ!

「頼むよ。エヴァ」

 セイはエヴァに両手のひらをあわせて、お願いすると、ゾーイのほうへ声をかけた。

「ゾーイ。きみはぼくと一緒にきてくれ。スピロとネルさんを守ってくれるだけでいい。スピロとネルさんは絶対にゾーイから離れないようにして——」


「ぼく、ひとりで666体のレッド・ドラゴンを討つ!」


「セイさん、無理をしないでください。大型ドラゴンを倒したら、すぐに手伝いに戻りますから」

 エヴァが地面からピストル・バイクを呼びだしながら声をかけた。

「そちらこそ無理をしなくていい。きみたちはあのドラゴンに専念してくれ」

 

 ピストル・バイクが地上に現われると、エヴァがマリアに声をかけた。

「マリアさん、行きますよ。くれぐれも振り落とされないようにしてください」

「だぁーれに言ってやがる、エヴァ。オレはおまえのバイクには乗り慣れてるよ」


 エヴァはピストル・バイクにまたがると、ハンドルの調子を確認しながら言った。


「今回は空中でドラゴンを追うのですよ。生半可な操縦になりません」

「お、いいねぇ。一度ガチの空中戦やってみたかったんだ」

「わたしはやりたくはないですよ。でもそれくらいしないと、あれは追いつけません。だから振り落とされないようお願いします」

「は、だれに言ってる? オレがあいつをバッチリぶった切ってみせるよ。それよりエヴァ、バズーカーをぶっぱなして、一撃で終わらせるような無粋なマネはすんなよ」

「それで倒せそうにないから、セイ様があなたとわたしをペアリングしたんでしょうに」

「ますます腕がなるよ」

 そう言ってマリアがピストル・バイクの後部座席にまたがった。バイクがすーっと垂直に上にあがっていく。


「セイ、そっちは頼んだぞ」

 すでに10メートルほど上昇したピストル・バイクから、身を乗り出すようにしてマリアが声をかけてきた。セイが真上をみあげると、エヴァのすこし心配げな表情が覗いていた。

「まぁ、こっちも数で押しきってみせるさ」

 セイは街中を埋め尽くして、こちらの出方をうかがっているレッド・ドラゴンを見ながら言った。

「でもやつらは大ドラゴンを簡単に討たせてはくれないと思うよ。あいつらが空を翔んで邪魔をすると思う。そのときはそっちの領域だ。マリア、キミが責任をもって片づけてくれ」


「ああ、了解だ。まぁ、エヴァの操縦の腕次第だがな」

「言ってくれますわね。マリアさん。あなたこそ、はしゃいで振り落とされないようにしてください!」


 マリアとエヴァが空に舞いあがっていくと、セイはゾーイにむかって言った。



「ゾーイ。守りは任せたよ」

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