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ぼくらは前世の記憶にダイブして、世界の歴史を書き換える 〜サイコ・ダイバーズ 〜  作者: 多比良栄一
ダイブ4 古代オリンピックの巻 〜 ソクラテス・プラトン 編 〜
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第110話 五人の賢人集められる

 レオニダイオンのタルディスの部屋に五人の賢人が集められた。


 このオリンピックの最も人気がある競技、競技である戦車競争がはじまるとしているのに、それが見られなくなることに誰もが不満を漏らしていた。

 競馬場(ヒッポドローム)から、観衆たちの喧騒が聞こえてきたが、ここは今はスピロたちだけしかおらず、あたりは静けさに包まれていた。


 エヴァがたったひとりで、五人の賢人をこの場所に連れてきてくれた。

 スピロは、どうやって賢人たちを説得したのかと尋ねると、エヴァは得意げに銃を担げてみせた。

「あらみなさんとても協力的でしたわよ。この銃の威力を見たら、なんとも気持ちよく協力を申し出てくださったわよ」

 たしかにその手口を突きつけられたら、誰だってすぐに協力を申し出るだろう。今エヴァはタルディスの寝所の入り口に仁王立ちしたまま、機関銃をかまえていた。

 スピ口はふうっとため息まじりの息を吹きだすと天井を見あげた。

 今、先ほどゾーイからもたらされた情報がスピロの頭を悩ませていた。


「お姉様、たいへんなことがわかったよ」

「なにをあわてているのです。そろそろセイ様を競馬場へ送り……」

「アルキビアデスさん、いいや、アルキビアデスの正体がわかったんだよぉ」

「正体?。ゾーイあなた、なにを?」

「さっきアルキビアデスと握手したのさぁ。そしたらわかっちまったんだよ。あのアルキビアデスはすでに死んでるってことが……」

「死んでる?。そもそもこの世界は2400年前ですよ。みなとっくに死んで……」

「ちがうんだよ。あのアルキビアデスって男は、この世界ですらいちゃあいけない存在なんだよ」

「ゾーイ?。言っている意味が今ひとつ……」

「この世界が紀元前何年かはあたいにはとんとわからないさ。だけど、このオリンピックが開かれた、この年に、アルキビアデスは存在してねぇはずなのさ」

「いいえ、ゾーイ。この時代はおそらく紀元前404年。ですから……」

 そこまで言ったところで、スピロはことばを続けられなくなった。


 やられた!!!!!。



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