表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
TS奴隷になった親友と、俺は今日もいちゃいちゃする。  作者: ときひな
聖女と呼ばれる親友と、俺はもっといちゃいちゃしたい。
44/50

告白とキス


「私ね、ケイのこと、好きだよ。この世界に来て、女の子になって、本当にいろいろなことがあったけど。今の私は、異性として、ケイのことが、好き、です」


突然のサツキの告白に、俺はとても驚いた。

サツキが俺のことを、親友じゃない意味で好きだとは思っていなかったからだ。

むしろ嫌われていてもおかしくないとすら思っていた。

酷いことをしている自覚はある。

未だに奴隷の状態にしてるし、ドラゴンの血のせいとはいえ無理やり襲ったりしているし。

それでもついてきてくれているのは、親友だからということと、サツキ自身に身を守る力がないから、身を守る盾のように利用しているぐらいに考えていた。

俺はそれでも構わなかったし、それでもサツキを守るつもりではいる。

もちろんいちゃいちゃしたいとか、ヤりたいとか下心だってないわけじゃない。

けれど、それで嫌われるのは、もっと嫌だった。

ここ最近そういうことをしていなかったのは、忙しい以上に俺がサツキに嫌われることを恐れていたからだ。


「……ケイ。何か言ってくれないと、私が困るんだけど……」

「あ、あぁ!悪い……」


サツキの方を見れば、いつも以上に顔を赤くさせて、しきりに手を動かしてもじもじとしている。

やっぱり、告白って恥ずかしいよな。

俺は告白なんてしたことなかったけれど、マンガとかだと恥ずかしそうにしてるもんな。

サツキも、俺が知る限りは告白とかしたことなかったはずだ。

っていうことは俺に対してが初告白になるのか。いいのかそれで、いいのかそれで。


「……だから、ケイ」

「えっと、うん」


えっとなんだっけ。

サツキの告白の返事、だっけ?

俺はサツキのことをどう思っているのか。

好き、だよな。うん、好きだ。

好きじゃなかったら、襲ったりとかしないはずだし。

ドラゴンの襲撃の時だって、サフィが近くにいたのに、わざわざサツキのとこまでいったんだし。

サツキを見る。

相変わらずもじもじしたままで、俺の返事を待っている。

俺はサツキに聞く。


「えーっと……いつから、だったんだ?」

「いつからって言われても、……気付いた時にはもう、好き、だった、し」


好きって言うたびにサツキの顔が真っ赤になっていく。俯いているからよく見えないけれど、かわいい。

そうか、かわいいんだ。

こっちにきてから、ずっとサツキのことをかわいいと思っている。

前の世界だったら、女の子にかわいいとか思ったりなんて、そんなことはなかった。

サツキの笑顔がかわいい。

照れているサツキがかわいい。

料理を作るサツキがかわいい。

景色を見てはしゃぐサツキがかわいい。

俺を心配してくれているサツキがかわいい。

これは、好きってことだよな。

サツキ以外には感じない感情だし。

けど、


「サツキは、それでいいのか?男に戻りたいとか、ないのか?」


そう言うと、サツキは頬を膨らませて言った。


「今さらだし、ケイが私をこんな風にさせたんだからね。その責任は、とってもらいたいな」


……はは、そっか。そうだよな。

俺がサツキをこんな風に変えたんだよな。

けれど、俺もサツキに変えられた。こんな気持ちにさせられるのはサツキだけだ。


「じゃあ、責任はとらないとな」

「それって、んっ、!」


俺はサツキの顔に自分の顔を近づけて、そのまま唇を重ねた。

ほんの一瞬、唇と唇とが触れ合う。サツキの唇は、すごく、柔らかかった。

さっきまでサツキが食べていた、スイカの味がする。甘い。

サツキは目をパチクリさせて驚いている。


「……これが、答えってことじゃ、ダメか?」


俺は頰をかきながら言った。

したかったから、勢いに任せてやってしまったけれど、これ普通に返事するより恥ずかしい気がする。気がするんじゃなくて恥ずかしいわ。なんでやっちまったかな俺。

サツキが固まったまま動かない。

あんまり反応ないと、俺がすごく恥ずかしくなるんですけれど。って俺がさっきまでやっていたことか。とんだブーメランだ。

どうしたものかと空を見上げると、袖を引っ張られる。


「……今のじゃわからなかったから、その、……もう一回」


上目遣いでそう言った後、目を閉じて顔をこちらに向けてきた。

すっごくかわいいその行動に、俺は不意を打たれたけれど。

今度はサツキの肩に手を置いて、自分の唇をサツキの唇に重ねた。

サツキの肩が、ビクッと震えた。

今度はさっきよりも、長く、長く。

実際には10秒ぐらいしかたっていないけれど。何十分、何時間も唇を重ねたように感じた。

さっきと同じことを言うが、サツキの唇は、とても、柔らかかった。


いつのまにかブックマークが900件も……!

いつもありがとうございます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

☆ 新連載始まりました!☆

『ようじょ・はーと・おんらいん!』

同僚から誘われたそのVRMMOゲームの中で、様々な出会い、友達と遊び、色々なことを経験する。

『自分自身が幼女となって、懐かしのおもちゃや遊具で遊びまわる。子どもの頃の心を取り戻そう!』

― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ