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TS奴隷になった親友と、俺は今日もいちゃいちゃする。  作者: ときひな
奴隷になった親友と、俺は今日もいちゃいちゃする。
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血と雄の本能


どさり、とドラゴンの首が落ちる。血飛沫が跳ねる。

もう何匹倒しただろうか。

上空のワイバーンが王都に入ろうとする。

魔法で氷の槍を作り、ワイバーン目掛けて放つ。

氷の槍はワイバーンの胸を貫き、ワイバーンが墜落する。

サラマンダーが放つ炎を剣で弾き、近づいて、斬る。

サツキは大丈夫だろうか。

結界を張る王宮魔術師や、エリザも付いているだろうから、大丈夫だとは思うが、なるべく早く戻りたい、が。

いかんせん数が多すぎる。このままじゃジリ貧だ。


「ぎゃうぁっ!」


吼えるランドドラゴンを、叩き斬る。

こいつを斬るたびに血飛沫が飛ぶから、正直ウザい。何度も口の中に入ったし。

あぁ、サツキ、サツキ。

そのことばかり考えて、俺はドラゴンを斬り続けた。


何十、何百とドラゴンを屠り続けたその時、突如ドラゴンが引き始めた。


「やった……やったぞ!」


うぉぉぉ!と盛り上がる、兵士や騎士、冒険者たち。

俺は流石に疲れたので、その場に座り込む。

少し、休んだらサツキのところに行こう。今は、なんだか無性に会いたい。

戦って、興奮しているからだろうか。なんだか邪な考えも浮かんでくる。

サツキとあんなことやこんなこと、って待て待て、もう少し落ち着けよ俺。

ブンブンと頭を振っていれば、


「いやはや、ほんにあれだけの数のドラゴンを退けるなんてなぁ」


と、この血に塗れた戦場に似合わない、青いドレスの女が現れた。

気配もなく、いつからいたのかもわからずに、俺は警戒する。


「……ドラゴンと戦う冒険者……じゃねぇよなぁ」

「ふふっ、わっちはずぅっと、ぬし様の戦いぶりを見てんしたよ?」


古風なしゃべりのその女は、そんなことを言い出した。

しゃべり方と、ドレス姿が似合わない、不思議な女だ。


「こうしたら、わかりんすか?」


不意に、緊張が走った。女が、人では到底出せないような殺気を放つ。

女だと思って油断していただろうか。いや、こんな殺気、あの時の、あのドラゴン以来……!


「お前、さっきまで奥にいた、あのドラゴンか……!」

「やぁっと気がついてくれんした」


ケラケラと笑うその女、いや、ドラゴンは、嬉しそうに話し始める。


「赤いのを倒した、人の英雄とやらを、どうしても見たかったんでありんすがねこれは予想以上に愉快で愉快で」


ペラペラ話すそいつに、俺は少し毒気を抜かれた。


「とりあえず、敵対の意志はないみたいだな」

「えぇ、えぇ。特に戦おうとは思っとりゃあせんよ」


ドラゴンは俺の横に腰掛けた。

本当に戦う気は無いようだ。けれど、油断はできないので、剣は握ったままだ。


「ほんにいい男ね、今すぐにでも床に行きたいほどに」


ちょっと何言ってるかわかりませんね。

俺は気持ちドラゴンから距離を取る。

ドラゴンはなおも話してくる。


「赤いのもな?ちょっとおつむが弱いだけで、悪い奴じゃなかったんでありんすがね?何を罷り間違って、人里なんか襲ったんだか」

「ドラゴンは人を襲わないのか?」

「あぁ、さっきの子どものドラゴン達は別でありんすがな?あれらは自我がそこまでない故。わっちみたいに高位のドラゴンになれば、自我もできるし、こうして人に化けることもできるんよ?それに、人は面白いことをする故、基本的に襲おうなんて思いんせん」


なんか意外だな。

初めて見たのが、あの赤いドラゴンだったし、元の世界のゲームとかじゃ暴れまわってるイメージだったから、そのイメージのままでいたわ。


「赤いのは、人の味でも覚えたんでありんすかなぁ。とにかく暴れん坊でして。そんなんでも、子どもには慕われてたのか、倒されたと知るや否や、子どもドラゴン達が暴れましてなぁ」

「それが暴走して、赤いドラゴンが倒された王都に襲ってきたと」

「えぇ、えぇ。わっちは引率できてたんよ。8割やられたら、引くようにも言ってありんした」

「はぁ、できれば暴走そのものを止めてくれればいいものを」

「それは無理な相談でありんすなぁ。止める理由なんて、1つもありゃせんよ」


それは、そうなんだろうな。

ドラゴン達からすれば、仲間を殺されたんだから。仕方のないことかもしれない。


「そんなことより、ぬし様」

「んっと、なんだ?」

「身体は大丈夫かえ?」


……ん?

なんともない、と思うけど。さっきまでサツキのことを考えて、元気になってたあそこが、真面目な話をしている間も元気なこと以外は。


「ぬし様には耐性があるのでありんすかね。ドラゴンの血は、人間にとって毒な故、大丈夫なのかと」

「は……?」


え、毒?ドラゴンの血が?

ばんばん浴びて、結構飲んじゃったけど?

でも、前の赤いドラゴンの時も飲んだけど、なんともなかったし、大丈夫だと思うけど……。


「ドラゴンの血を人間が飲むと、異性を襲いたくてたまらなくなる、そんな毒でありんすよ」


それ媚薬だ!ドラゴンの血、たち悪りぃ!

ってことは、前にサツキを襲いたくてたまらなかったのって、ドラゴンの血を飲んだから?

前は量が少ないから、抑えられてたってこと?

今回はだいぶ飲んじゃったから、こんなに息子が元気なんでしょうか。

サツキのこと考えただけで、はち切れそうなんですが。


「どうです、ぬし様。わっちと、いいことしんせんか?」


そう言って、胸元をボロンとだすドラゴン。

やばい、はっきり言って、やばい。

けど。


「悪い、俺は、あいつしか、抱けない」


めっちゃやせ我慢した。今すぐにでもこいつを襲いたい衝動があるけれど。

俺は、やっぱり、サツキとそういうことをしたい。


「ふられんしたなぁ、我慢できなくなる前に、行くといいでありんしょう」

「そうする」


俺は疲れた身体に鞭打って、走った。

戦場を。

ボロボロの王都を。

王城の城内を。

サツキを探して、走った。

礼拝堂のドアを、バンと開ける。

たくさんの人々が、祈りを捧げている、その中に。

サツキはいた。


「サツキ!」


俺は叫ぶ。その名前を。


「ケイ……?ケイ!」


サツキも俺を見つけて、叫んだ。

人目もふらずに、お互いを目指して走り、抱き合う。


「ケイ、ケイ。よかった。よかったぁぁ!」


サツキが泣きながら俺の名前を呼ぶ。

だけど、感動的なんだけどごめん。

マジで限界。

俺はそのままサツキを小脇に抱えて、礼拝堂を後にする。

サツキは、え?え?みたいな感じに動揺している。

途中でエリザに会った。


「ケイ様。よくご無事で」

「おう、いきなり悪いが、どこか、ベットのある休憩できるところない?」

「あぁ、お疲れですものね。それでいたら、王城の中に、来客用の宿泊スペースがあるのでそちらに」

「ありがとう」


俺はエリザの話を最後まで聞かずに走った。

抱いてるサツキからいい匂いがする。クラクラするようないい匂いだ。

ここで襲おうか。いや、もうちょっと我慢しろ。

一室のドアを開け、サツキをベットに放り込む。

サツキは身を縮こまらせていた。


「ごめん、サツキ。限界。エッチなことしたい」

「……はぁ、なんか普通じゃないみたいだけど、……いいよ」


ドラゴンの吐く炎のように、熱く、熱く燃え盛るように、お互いを求め合った。

こうして、2回目のドラゴン襲撃事件は、幕を降ろした。

お疲れ様でした。

これにて第1部終了にございます。


感想、評価、ブクマ、ありがとうございます。

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☆ 新連載始まりました!☆

『ようじょ・はーと・おんらいん!』

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