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TS奴隷になった親友と、俺は今日もいちゃいちゃする。  作者: ときひな
奴隷になった親友と、俺は今日もいちゃいちゃする。
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服選びと親友のセンス


下着も替え、靴も手に入れたサツキは上機嫌で歩いていた。

今にもスキップしそうな勢いだ。

俺とライラさんは、後ろからそれを微笑ましく見ていた。


「なぁライラさん。あいつ、スキップとかし始めたらかわいいと思わない?」

「えぇ、思いますけど、命令具は無しですよ」


先手を打たれてしまった。

そんなやりとりをしていると、


「おーい、2人とも!早く行こうよー!」


とサツキが大声を出して手を振っていた。

俺はライラさんと顔を見合わせ、クスリと笑うと、サツキを追いかけて少しだけ歩みを早めた。


次に着いた場所を見て、サツキは顔を引きつらせていた。

来た場所は服屋。

もちろん女性服の専門店である。


「ねぇ、ケイ?『私』、あっちの服屋がいいんだけど」


サツキが指差す方には、男性服の店があった。

それを聞いたライラさんが言った。


「サツキちゃん、せっかくかわいいのにあんな服を着たいなんてもったいない!さぁ、早く選びましょう!」


ライラさんは俺たちを置いて、店内へと入っていった。

ちょっとキャラが崩壊してないでしょうかねぇ。

もっと真面目な委員長系キャラだと思ってたのに。

それはさておき、俺もライラさんに乗っかって、サツキにこう言った。


「俺としてもかわいい服を着て欲しいからあっちは最初から反対なんだけどな?」

「で、でもっ!」

「それ以前に、お前の身長じゃ、あっちに売っている服は着れん。諦めろ」


サツキはショックを受けていた。

そりゃあなぁ。元々は身長もあって、服のセンスも良かったから、男性服に未練があるというのもわかるが。

そんなサツキの背中を押すように、俺は店内へと入った。

サツキはトボトボと歩いてついてきた。


自慢じゃないが、俺は女性服のことなど何もわからん。

だから、もう見た目で選ぶしかないのだけれど。


「なぁ、これなんかどうだ?」

「ケイさん、今時そんな柄のスカート、子どもでも着ませんよ?」

「ケイ、それはない」


すっげぇ駄目出しされた。

じゃあなんで売ってんだよ!あ、特売品だから売れ残りなのか……。

俺もう待ってる。選び終わるの待ってる。


「あ、サツキちゃん。この花柄のスカート、かわいくない?」

「うん、いいと思う。それだったら、こっちのカーディガン合わせたいな」

「うわっ、サツキちゃん凄いセンスいい。今度私の服も選んで貰おうかな」

「そんなことないって。あ、このキュロットもいいかも」


なんだかんだでノリノリじゃないですかねぇ、サツキさん。

さっきも言ったけれど、サツキは服のセンスがいい。

スカートなんか履くのはゴメンだけれど、どうせ着るならダサいのは嫌だ、ということだろうか。


「サツキちゃーん、このブラウスどうー?」

「うーん、それよりはこっちじゃない?ほら、こっちの方が、スカートと合うよ」

「本当だ、ありがとう」


あれ、いつの間にかライラさんの服も選んでない?

いや、悪いとは言わないけれど。

ライラさんもここまで付き合ってもらってるし、それぐらいは、ねぇ?


「サツキちゃん、試着できた?」

「んっ、あ、ダメだ。胸が……」

「くっ、ワンサイズ上持ってくるね」

「ご、ごめんなさい……」


サツキとライラさんのおっぱいの大きさには、よほど差があるのだろうか。

ライラさんの顔が凄いことになってたけれど。

サツキもなんか罰が悪そうな顔してる。

サツキのおっぱいは何も悪くない。


「あ、こう言う服もあるなら、ミュールとかもあれば良かったかも」

「あれ?さっき靴屋に行ったんじゃなかったの?」

「さっきはとりあえずって感じだったから、このブーツと、1足だけヒールを買っただけだよ」

「あー、まだ春先だからいいけど、夏になったら必要になると思うよー」

「そうだよねぇ、あ、このチュニックもいい感じ」


こくり、こくり、うぁ。

壁にもたれかかったまま寝そうだった。

なんだっけ?

あぁ、この世界、月日は元の世界とほとんど同じだった。

違うのは、月は、1の月、2の月という風に言う。日も1の日、2の日といったようになる。

後は毎月は30日で固定。

1週間の概念はあって、光、火、水、風、雷、土、闇の曜日となる。光の曜日が、元の世界での日曜日だ。

後は時間も同じだな。1日24時間。1時間60分。

単位とかも同じ……というか言語チートがかかってるから、勝手に翻訳される。

つまりは元の世界の時間感覚で暮らしていけるということだ。


「そういえばさ。サツキちゃん、あっちの服屋がいいって言ってた割にノリノリで服選んでるよね」

「うぇ!?いや、うん、どうせ着なきゃいけないなら、ダサいのは嫌だし」

「あー、ダサいのは嫌だよねー」


ライラさん、俺を見るのは止めてくれ。

俺にセンス無いのは始めからわかってたから!

それにしたって長い。

かれこれ1時間は選んでるんじゃないだろうか。

いつの間にかカゴの中には、山のように服が積まれていた。

これ全部買うのか。買うのか?


「いやー、選んだねー。あ、ケイさん。お待たせしちゃいましたね」

「ケイ、ごめんな。待っただろ?」

「いや、いい。慣れてる」


元の世界でも、サツキは服を選ぶのが長かったしな。

女性服を着るのは嫌がるから、適当に選んで終わりだと思っていたのに比べたら、存外ノリノリで驚いたけれど。

とりあえずカゴを受け取って、会計を済ませた。

ついでにライラさんの服も会計した。

サツキは服を着替えていた。


「え、ケイさん?自分で払いますよ?」

「いや、いいよ。サツキが楽しんでたみたいだからそのお礼ってことで」

「いや、でも」


払ったのは銀貨8枚ぐらい。多分、2枚分ぐらいはライラさんの服だろう。

ギルド受付嬢って給料どのくらいなんだろう。銀貨2枚ぐらい?

だとすると1ヶ月分の給料の服ってことになるのか。


「じゃあ、また今度、サツキと服を選んで貰うってことで」

「はぁ、わかりました。英雄さんに、奢られておきます」


サツキが着替え終わってでてきた。

花柄のスカートに、白のブラウス、カーディガンを羽織っていた。

うん、さすがの俺でも春っぽいコーディネートなことはわかる。

かわいい。


「うっわ、サツキちゃんすっごい似合ってる!」

「えと、ありがとぅ……」


言葉尻がすぼんでいったが、サツキがお礼を言った。

案の定照れていた。

それを含めて、サツキはとてもかわいかった。


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☆ 新連載始まりました!☆

『ようじょ・はーと・おんらいん!』

同僚から誘われたそのVRMMOゲームの中で、様々な出会い、友達と遊び、色々なことを経験する。

『自分自身が幼女となって、懐かしのおもちゃや遊具で遊びまわる。子どもの頃の心を取り戻そう!』

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