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第4話:義勇軍

義勇兵を募る一刀達。そこに偶然で新たな仲間達と出会う。

啄県にて三国志で有名な桃園の誓いを果たし、契りを交わした俺達はすぐに次の行動に出る。

次の町にて市場が開かれているとの情報を入手し、義勇軍を結成して桃香の学友である公孫瓚の軍勢に参加する。


ただ一つ問題があり、今の俺達は昼飯代も払えない無一文状態。これでは義勇軍結成どころか生活すら危ない。そこで俺が資金調達を行ない、今後の活動資金を手に入る為に行動に移し、そして一旦合流する為に大衆食堂へと向かった。


「すっご〜い‼︎」

「にゃはは‼︎これでお腹一杯食べられるのだ‼︎おじちゃん‼︎肉まんちょうだいなのだ‼︎」

「こら鈴々‼︎しかしよくこれだけ集められましたね」

「向かった市場に美術商と先見の明がある商人がいたからね。かなり高値で買ってくれたよ」


そういうと俺は大金が入った袋を仕舞う。俺がまず実施したのは所有物を売り払うことだ。しかも偶々こっちに来る前でアルバイトの給料が出たばかりだったから財布には5万7千円分の札と小銭。更にはボールペンやシャーペンをそれぞれ美術商と商人に売り払った。


札なら透かしがあるのでこの時代にとっては超一級品の美術品として扱われ、未知の技術だあるボールペンも商人が記念日としてかなりの高額で買い取って得た資金がこれということだ。


「けどご主人様って本当にすごいよね〜。これだけあれば当面はお腹一杯に食べられるね♪」

「こらこら、これは義勇軍を結成する為の資金なんだから、大半をそっちにつぎ込まなきゃならないからね」

「そうですよ姉上。折角ご主人様が貴重な品を手放されたのですから、これは無駄遣いなんてさせません」

「ええ〜……」

「ええ〜ではありません‼︎鈴々も無駄遣いなん……て……」


愛紗が無駄遣いしないように注意すると、振り向いた先には超特盛ラーメンと巨大肉まんを食べている鈴々の姿があった。


「ハグッハグッ‼︎ハグッハグッ‼︎」

「お……遅かった……」

「はははっ………まぁ資金はまだまだあるんだし、折角だから前祝いで美味しいものを食べて元気を付けないとね。おっちゃーん‼︎俺は炒飯にキンサイと豚肉のテンメンジャン炒めに水餃子二人前‼︎」

「あっ‼︎ご主人様ずる〜い‼︎じゃあ私も炒飯♪」

「ご…ご主人様⁉︎」

「ほら、愛紗も注文したら?」

「えっ⁉︎えっと………」


俺が品書きを渡すが愛紗は遠慮してしまう。しかしタイミングがいいことに愛紗の腹が可愛らしく鳴き、思わず笑ってしまう。

すると愛紗は顔を真っ赤にして俯いてしまい、やがて観念したのか品書きを見始める。


「そ……その………ご…ご主人様と……同じものを……」


そういいながら俺と同じものを注文する愛紗。これから忙しくなるのだからちょっと位は楽しまないと気休めにもならない。


「いらっしゃい‼︎‼︎」

「2人だけどいけるかな?」

「あいよ‼︎だったら向こうに座って頂戴な‼︎」

「ありがとう………あら?」


俺達は料理に舌鼓を打つと新しい客が入って来た。その客はこちらを見ると少し驚いたような表情をしながらこちらに歩いてくる。


「どうしたのって……あれ?」

「桃香‼︎」

「えっ……あっ⁉︎(さくら)ちゃんに吹雪(ふぶき)ちゃん⁉︎」

「桃香‼︎久しぶり‼︎」

「桜ちゃん達こそ‼︎こんな場所で会えるなんて久しぶり‼︎」


そういいながら桃香は2人の手を取ってはしゃぎ出す。この仲の良さからすぐに桃香の友達だと理解した。










「ふ〜ん……じゃあ桃香達はこの人を探す為に人助けをしながら旅をしてたんだ」

「うん♪」


食事を済ませ、デザートの杏仁豆腐を食べながら話をする俺達6人。

先程の2人はやはり桃香の幼馴染であり、金髪のショートカットで健康的な程よい日焼け、桃色みたいな可愛らしい服を着ているのが簡雍 憲和。


黒いロングヘアーに白い肌、更には胸元が大きく開いた大胆なチャイナ服を着ているメガネを掛けたのが糜竺 子仲だ。


まさかこんな場所で後々の蜀における重鎮に会えるなんて思わなかったが、なんで今のところ全員が凄く可愛らしい女の子で、しかも巨乳なのか訳が分からない。


はっきりいえば目のやり場に困ってしまう。


「私達もあの予言なら聞いてたけど……眉唾ものだと思って信じてなかったわ」

「まさか真実だったなんて……」

「まぁ……俺自身もそんな特別な人間じゃないしね。武芸なら自信があるけど……」

「そういえば貴方の両脇のが武器なの?」

「そうだよ。見てみる?」


そう言われながら俺は神龍双牙を簡雍に渡す。


「そいつの名前は二つ合わせて‘‘神龍双牙(しんりゅうそうが)”。俺の国じゃ日本刀なんて呼ばれてる代々受け継がれている家宝だよ」

「……凄く綺麗な輝き……」

「しかしこれだけ細ければすぐに折れてしまわないのか?」

「大丈夫だよ。日本刀は‘‘よく斬れる、曲がらない、折れない”の3拍子揃った武具でね、特にこいつらはそれがずば抜けて高いんだ」


俺は神龍双牙の説明を続ける。だがその説明も2人が刀に興味津々だったので聞いてなどいなかった状態だ。


「凄いわね………こんなの見たことがないわ」

「そうね………しかも3拍子揃うだなんて………もし本当なら其処らの宝剣よりも高価な代物ね」

「褒めてくれてありがとう」


2人に礼をいいながら神龍双牙を受け取り、両脇のベルトに固定する。


「それで桜ちゃん達はいま何してるの?」

「ちょっと2人で旅に出てだだけど……」

「実はそろそろ何処かの陣営に落ち着こうと思ってたんだけど……中々見つからないのよ」

「そうか…………だったら俺達と一緒に来ないか?」

「「えっ?」」

「俺達はこれからこの町で義勇兵を募って公孫瓚軍と合流する。だから1人でも多く人材が必要なんだ」

「お兄ちゃんが言うなら鈴々も賛成なのだ‼︎」

「私もです。それにお2人は武芸に長けていると見た…………」

「桃香もそれでいいかな?」

「うん♪私も2人が一緒に来てくれるなら頼もしいし大歓迎♪」

「どうかな?」


一緒に来るかどうか尋ねる。何しろ蜀の参謀役や資金下となる2人だ。今のうちに味方にしておけば中々の戦力となるし、何よりも桃香達も喜ぶ。


暫く2人はどうするか考えていると、首を縦に振る。


「私達で良かったら任せておいて♪」

「私も桃香と一緒に戦えるのは嬉しい限りね」

「本当⁉︎ありがとう桜ちゃん‼︎吹雪ちゃん‼︎」


義勇軍結成前の足掛かりでいきなり大きな戦力を手に入れた。その後に2人から真名の桜と吹雪を預かり、参謀役として活躍してくれるだろう。


後に俺達は行動を開始し、さっそく大富豪の糜家長女である吹雪が資金を使って200人ほどの人材を集めてくれた。

もちろん俺も町の防具屋を片っ端から歩き回り、安物だけれども防具を集めて、武器も青龍刀や戟、槍、弓を纏め買いした。


本当なら馬も買いたかったが流石に予算に合わなかったので見送った。しかしこだわりとして全ての刀身には緑色で塗装されていて、目立たない程度に金色の装飾をして柄も赤とした。


全ての準備が整ってから俺達は世話になった町の人達の見送りを受けながら公孫瓚軍の本拠地である易京城へと向かうのであった…………。



義勇軍を連れて公孫瓚の治める易京城に到着した一刀達。そこで彼等は北方の勇将である公孫瓚と常山の昇り龍こと趙雲と出会う。

意気投合する中、近くの集落に賊の大部隊が接近中との報を受ける。


次回‘‘真・恋姫†無双 二筋の刀を持つ御遣い”

[白馬長史と昇り龍]

2人の英傑が一刀に興味を示す。

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