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第23話:百花繚乱

戦場に舞い散る真紅の花びら。敵に死という花吹雪を舞い散らせる。


一刀君達は順調にことを進めているようだ。桜はかなり濃密な弓矢の雨を降らせて敵を足止めし、その足が止まった敵の両側からの挟撃。

一刀君達の方でなんだか予想外の事態があったみたいだけれども、村を救っただけではなく敵将を討ち取ったようだからよしとする。


そんな状態で混乱している敵は次々と討ち取られていき、やがては本陣がある私達の方角に逃げ出して来るけど、あいつら逃す手など持ち合わせていない。

私達糜竺強襲隊は敵の背後に回り込んで混乱状態の敵に強烈な噛み付きをしてみせていた。


「恐れずに前へ突き進め‼︎我が主が切り開いた好機を無駄にしてはならない‼︎」

『はっ‼︎』


私は部下達に檄を飛ばし、目の前にいる敵集団に目標を定めて攻撃を始める。一歩手前で飛び上がると右足での回し蹴りを食らわせて立て続けに左足での踵落とし。

そして敵兵の背中を踏み台にして高々と飛び上がり、右足に氣を集中させると羅刹足甲が赤く輝き………。


「粉塵と化せ‼︎‘‘猛虎烈火天昇撃”」


足技の中では一番の得意技である猛虎烈火天昇撃を敵に浴びせる。氣を右足に集中させて目にも止まらない速さの蹴りに加えて氣の遠当てが一つとなり、着地していても威力は高いけど飛翔しているなら更に威力と範囲が倍増する。


直撃を受けた敵がいた場所はまるで耕したような地形をしており、そこには身体中の骨が粉砕した敵兵達の死体が転がっていた。

そこに着地すると足に力を込めて一気に地面を蹴り、次の目標に駆け寄る。

それに気付いた敵は槍を突き出してきたが素早く姿勢を低くして回避し、今度は刹那手甲で敵の顎を粉砕し、敵兵の身体が地面に落ちる前に裏拳、肘打ち、突き、横打撃の順で周りにいた敵兵の頭蓋骨を次々とかち割っていく。


「我が魂……我が闘志よ……いまこの熱きを冷酷なる裁きの炎と変えよ……我その炎を身に纏い、立ち塞がる悪しき者共に裁きを与えん‼︎‼︎」


そして先程より多く固まっている敵部隊の懐に飛び込んで、今度は刹那手甲に氣を集中させて赤く輝かせた。


「はぁああああ‼︎粉塵と化せ‼︎‘‘煉獄天覇無双拳”」


煉獄天覇無双拳……刹那手甲に蓄積された氣をどんなものでも打ち砕く打撃に変える私の拳術における自慢の技だ。

この技から繰り出される漆黒の氣は全てを燃やし尽くす炎となり、ありと文字通り煉獄へと叩き落とす。

私の一族は武器商人としての家系であるが、同時に一子相伝の体術の使い手でもある。

確か兗州陽平郡衛国に楽一族という武道家系がいるらしく、特にその家の長女が卓越した才能を秘めているらしい。

武闘家として1度は会ってみたいものね。


そんなことを考えながら向かって来る敵を片っ端から攻撃していき、槍を構えた集団に対しては1人目の敵の槍を奪い取って突き刺し、2人目にも突き刺してから相手が持っていた槍を奪って3人目を突き刺す。


「くそっ⁉︎たかだか女1人に何をしてやがる⁉︎数で押し切れ‼︎」

「数に頼りきった戦いなんて無意味よ。あなた……馬鹿かしら?」

「なんだと⁉︎この女ぁ……この趙弘が嬲り殺しにしてやらぁ……」


なんだかカッコつけてる奴が名乗ってたけど、阿呆らしいから私は敵から奪い取った槍をこいつの口の中に突き刺し、そのまま力を込めて首をねじり切った。


「敵将‼︎討ち取った‼︎」


敵の首が突き刺さった槍を高々と掲げ、勝鬨を挙げる。

自らの大将が討ち取られたことに加えて完全包囲、練度の圧倒的違い、更には‘‘天の御遣い”である一刀君の存在がある私達は完勝することに成功し、壊滅した黄巾軍前衛残党は降伏。


部隊を再編成した私達は一刀君達と合流して敵の本隊に向けて進軍するのであった……………。



前衛を壊滅させた義勇連合軍と皇甫隊は順調に黄巾軍本陣へと駒を進めるが、行く手に謎の軍勢が現れる。

正気がない少年兵達。感情が感じられない子供達に困惑する一刀達の前に韓忠が立ち塞がる。


次回‘‘真・恋姫†無双 二筋の刀を持つ御遣い”

[人の残虐性]

人の奥底。冷酷な感情に戸惑う。


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