王都からの手紙
魔神オークとの戦いから数日経ったある日、ノブツネに一通の手紙が届いた。
「ノブツネさん手紙が届いてますよ」
「カリンさんありがとう、どこからですか?」
「なんと王都からです!」
カリンさんは喜んでいた。なぜなら王都からの手紙は王都への招待状であるからだ。年に一度活躍をした多くのギルドの人間に手紙を送り王都へ招待し、王が気に入ったらその者を王都直属のギルドへ入れるという目的があるのであった。王都直属のギルドへ入れるとクエスト報酬の上昇に多くの優遇がある。そのため招待を受けたギルドの者は何としても王都直属のギルドへ入ろうと奮闘する。
「ノブツネさんなら入れますよ!頑張ってくださいね!」
「ありがとうございます、でも俺は」
「いいえ!大丈夫です!入れますよ!」
「いや、俺は」
「自信を持って!」
「あ、はい……」
カリンさんの勢いに負けて言いたいことを言えずに王都へ向かう準備を始めた。
そして翌日
王都へ行くギルドの人数は3人いた。ノブツネ、グロウ、フラワの3人だ。
フラワはS級冒険者で光合成魔法の使い手の18歳の女性である。多くのクエストをこなし、魔物の討伐数はギルド1位の実力を誇る。
「行きましょうか、グロウさん、ノブツネ君」
「今回は3人か、前年は俺だけだったから上出来だな。さっさと乗って行くぞノブツネ」
「わかりました」
場所に乗り王都へと向かおうとするとカリンさんが走ってノブツネを呼ぶ」
「ノブツネさーん!これ、お守りにどうぞ!」
カリンさんはブレスレットを渡した。カリンさんの魔力は特殊な条件を満たすと道具に魔力を込めることが出来、道具を渡した相手に守る力を与える。
「あ、ありがとうございます、大事にしますね」
「そ、それともう出会って2年になりましたし敬語はなしにしませんか?」
「え?」
「お願いします!」
「わかった、ありがとうカリンさん、行ってきます」
「はい!」
ノブツネとカリンさんはとても恥ずかしそうに顔を真っ赤にしてお互い上手く笑えなかった。そしてノブツネたちは王都へと出発した。
「ちょっとカリン、あなた露骨よ!あれじゃあバレバレだね」
「ライカさん!?なんでいるんですか!?」
「なんでって見送りに来ただけよ」
馬車内
ノブツネはブレスレットをすぐに付けニヤニヤしていた。
「あらあら、彼女さんからのプレゼントで舞い上がってるのかしら?」
「お熱いねえ」
「いや、そんなんじゃ、ちがいますよ!」
「はっはっは、そんなに焦るなって、冗談だよ、まあ大事にしろよ」
「うふふ」
そして2日後
王都へ到着した。ノブツネたちが住んでいたところと比べ、圧倒的の人の多さにノブツネは少し圧倒されていた。
「初めての王都だろ?お前ら散歩してこいよ。集合はこの宿だから夜までには戻ってこいよ」
「はーい」
「じゃあ俺は刀があるか店を回ります」
夜まで時間があるため全員バラバラで行動を始める。ノブツネは王都に鍛冶屋を回り満喫していた。いい刀や剣が何品も置いてあり、数本購入。宿へ戻ろうとした時に一人の女性が男に絡まれていた。
「可愛い嬢ちゃん俺と遊ぼうぜ」
「すみません、用事があるので通してください!」
「だめだ、俺と遊んでからじゃねえと通れねえよ。来い!」
男は女性の手を引っ張り連れて行こうとした。
「おい、その手を離せ」
「なんだお前」
「いいからその汚れた手をどけろ」
「いて、いててててて!わかった離す、離す!」
ノブツネは男の腕を強く握り男は降参し逃げていった。
「あ、ありがとうございます!」
「それよりも怪我はないですか?」
「はい!おかげさまで、ありがとうございました!」
彼女はそう言い走って去っていった。ノブツネは彼女に見覚えがあった。どこかであったことがある気がしていた。
この出会いがノブツネの人生を左右させる出会いとはまだ誰も知らない。そう、世界を巻き込む大きな戦いが起こるとは誰も知らないのである。




