コウエン火山
白い花が辺り一面に広がっていた。そこに白いワンピースを着た女性が微笑んでノブツネの方を見る。その女性は美しく、長くて黄色い髪。風で吹き散った花が彼女の羽根に見えるほど美しかった。だがそれは一瞬で終わりを告げた。空は暗くなり、人型の魔神が現れたのだ。
「お前は!?」
こに人型の魔神はノブツネの村を滅ぼした魔神であった。
「ふふふ、見つけましたよ、マナに愛されし女よ、ふふふふふ」
そう言うと魔神は滅びの魔法を使った。
「滅びの魔法、滅びの一矢<ルインアロー>」
人差し指から黒い矢のような魔法を放つと辺り一面は黒い花に変わり散って行く。滅び魔法は上位魔法の一つで天災の魔法とも呼ばれている。放たれた黒い矢は彼女へと一直線に向かい彼女は矢の速さに対応できず避けられない状態であった。
「死になさい、マナに愛されし女よ」
ザンッ!
魔法は刀によって斬られ消滅した。
「何ですか?あなたは」
「お前が知らなくても俺はお前を知っている、俺は忘れない、俺の村を滅ぼし家族を殺したお前を俺は忘れない!」
「そうですか、邪魔が入りましたね、また後日伺うとしましょう」
魔神は翼を広げ遠くへと行ってしまった
「おい、待て!……待てッ!」
そう言いながら彼はベッドから起きた。どうやら夢であったのだ。
「あの魔神、それにあの女性は一体……」
だが夢とは思えないほどの鮮明に覚えている夢は後に大きな戦いへと進んでいく。
ベッドから起き上がり浮かない顔のまま出立の準備を開始し起きてから10分ほどで整いギルドへと向かった。今日のクエストはコウエン火山に居座った魔神オーク討伐の応援に向かう救援クエストであった。
「おはようございますノブツネさん!今日は頑張ってくださいね!」
いつになく応援の気力を送るカリンさんにノブツネは少し照れていた。
「魔神オークの救援クエストもお一人で行かれるんですか?」
「まあ、そうですね」
「どうしてですか?」
カリンさんの単純な質問に戸惑いを見せて少しそっぽを向き、黙ってしまった。
「ああー、いいんですよ答えなくて!じゃあ救援クエストいってらっしゃい!」
「すまない、ありがとうございます」
ノブツネはギルドから出てコウエン火山へと向かった。
コウエン火山とは
三大火山の一つで溶岩王ガンゾというゴーレムが縄張りにしていた。他の2つの火山に比べて比較的弱い魔物が多いが、魔神によって狂暴化した魔物が大量に増えてしまったのだ。討伐へ10数名向かい消息不明。それを探しに行ったS級冒険者1人とA級冒険者が3人のパーティーで行くが消息が不明になった為救援クエストが出されたのであった。
そしてコウエン火山へと着いたノブツネが見たのは魔物の大量の死体であった。




