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放課後
「ありがとう‼︎‼︎」
僕はいきおいよく走り出した。しっかりした足取りで。
そんな僕の後ろ姿を見るれいなの顔がどんなだったのかは、考えもしなかったー…
次の日、彼女のクラスにいった。
「れいな、いる?」
「れいなは今日休んでるよ?」
風邪、かな?
「あーそか、ありがと」
「…あのさもう一個だけ聞いていい?」
放課後、僕は自分の家の反対側に向かった。
向かった先は、彼女の家だ。
ピーンポーン…
インターホンが鳴る。
「・・・はい。」
「あっ、れいなさんいますか?」
大人の声だった。きっとお母さんだろう。
「れいなは今日ピアノの発表会なのよ。ごめんなさいね。」
「あっ、そうなんですか。失礼します。」
いつもより緊張した。彼女の家だったから…かな?
でも違和感があった。鈍感といつも言われる僕でも気づいた。
それはー…