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独り
「どうしたいのか」って聞かれるとよく分からない。
結局僕は何がしたかったんだろう?
図星を当てられたみたいに僕は苦笑いして、
「何したいんだろな?」
といった。
でも、この声は、話してる僕にも分かるくらい、震えていた。
その日、家に帰ると、僕は必死に考えた。
どうしたいのか。どうすればいいのか。
迷って迷って、いつの間にか涙がこみあげていた。
苦しかった、かなしかった。
独りでも大丈夫。独りで戦う覚悟なんてできてる。そう、思ってた。
でも結局はなんの覚悟もなかった。
「独りは怖い、嫌だ!」
この日、はっきりそれを感じた。
次の日、僕は彼女に、昨日帰ってから考えた事をすべてはなした。
そしたら彼女はこういった。