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2人が〇〇された日

「なんで貴女も一緒なのよ!」

それはミレイのアミュとが、処刑所で会った第1声だった。

「知らないわよ!てっきりそれぞれが、違う場所で処刑はされるとは思っていたけど・・・まさか同時にだなんて!」

それは2人とも、予想外の出来事であった。

「アンタが死ぬざまを見てから、死ねると思ったのになによ!・・・だいたい貴女が・・・」

2人共、お互いを罵ろうとするが・・・

「2人とも、静粛にしろ・・・」

その声に2人は黙り込んだ。

その声は、この国の国王・・・アレイン達の父親の声だからだ。

婚約間近だった2人とて、王様が多忙だった為に滅多にお会い出来てない。

「『国家転覆』を企てた2人とは貴様達か?」

その声が今は2人の前にある。

2人は何が起きたのか混乱している。

確かに2人は恐喝、◯害指示、詐欺行為や虚偽口実はしていた。

だが、王家を揺るがすような真似はしていない筈だが・・・

(コレは王子達の《策略》なのか?・・・自分達を守る為に、私らを国際犯罪者にする気なのね)

しかし、それを指摘したところで王家に通じる訳はない。

「ね〜何か変じゃない?」

ミレイは、観客が王を含め数人しか居ない事に違和感を感じた。

国家転覆とか大きな事を言っている割に、まるで内密に行われて居るような気がした。

こんな事で目立ちたい訳では無いが、もし国家転覆を狙った極悪人の処刑なら、もっと人が居ても変しくないだろう・・・

「たしかに変よね・・・私は出頭する前にパパと会ってるから事情は伝わっている筈だしね〜」

こういう場合、家の主人が駄目でも家族の誰か一族の誰かが見届ける為に来るものだろうが、そういった人も居ない。

そういえば、侍女達も捕まった後(本当に投獄された後)から、一切会えていない。

看守達も、自分達が《嬢》だけに礼儀を持って接してはくれたが、外の情報は一切言ってくれない。

(まるで秘密裏に、私ら処分しようとしてるみたい・・・)

ミレイが警部に捕らわれた事はオシリス大卿をはじめ、婚姻の儀の関係者は全て知っている筈だ。

なのに何の動きもないのも、王家の権力が意味しているかもしれない。

(王妃になる事だけに気を取られ、その先を考えなかった自分の考えの甘さか?)

国家権力にも自分なりのパイプは作って置くべきだったかもしれない。

「・・・ワシも忙しいのでな!さっさと済ませようか〜エセ反逆者共よ」

そう王が言うと、王側の扉から大男が帯刀して現れた。

自分達は厚手の布の上ではあるが膝付く状態で手と足鎖に繋がれている。

(いよいよ、終わりね・・・来世が有ったら、失敗なんてしないわ!)

そう決意し、ミレイは目を閉じた。

そして痛みと共に絶◯した。

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