我らが主人は。
我らが主人は、とてもお優しく、とても聡明で、とても気高く、とても美しく、とても愛らしく、とても慈しみ深く、とても思慮深く、とても厳格で、とても勇敢で、とても気さくで、とても……。
我々が持ちうるすべての言葉をつくしても、足りない。
足るはずもない。
されほど我らが主人は、特別な方。
特別、という言葉さえも、かすむ。
いや、そもそも、言葉で表すことさえも失礼だ。
それほど。
それほど。
我らが主人は。
我らが主人の偉大さは。
我らが主人の尊さは。
我らが主人のすべては。
我々だけが知っていればいい。
それが、我々に与えてくださった祝福。
我々の価値。
我々の意味。
我々そのもの。
ただ。
ただ。
あいしている。
この感情を持つことを許してくださった。
この感情を向けることを認めてくださった。
この感情を受け留めてくださった。
……ああ。
響いている。
とても控えめに。
とてもゆっくりと。
とても優しく。
まだ5回目の鈴の音。
ほとんど鳴らしてくださらない。
ご自身のことはご自分でされるから。
何度鳴ったとしても。
鳴らなくなったとしても。
いつまでも。何度でも。
何度死を迎えても。
何度生を得られても。
いつまでも。
お会いできるその日まで。
お仕えできるその日まで。
鈴が鳴り響く日を待ち望む。




