Episode 52.私と彼女のハジメテの経験です。
「ほら、フィーナ?怖くないから。」
「アルシェ…。ホント…そっとだよ…?」
ベッド際まで追い込んだ私は、フィーナをとうとう観念させました。
「痛いのは一瞬てよく聞くじゃない?私の顔よく見てればあっという間だと思うけど?」
「そんな…訳ない!!ダメ…だよ…?そっと…優しくしてよ…??」
私は魔法で造り出した“それ”をフィーナにゆっくりと近づけました。
――――
私の部屋中にフィーナの叫び声が響き渡りました。
――バタンッ!!
「アルシェ様!!どうされました!?」
私の寝室の扉を押し開けて、レーユが飛び込んできました。
「あぁ…!そう言う事…でしたか…ん?!アルシェ様?”それ“は…どうされたのです!?」
私とフィーナの状況を見て、理解したレーユでしたが、私の股の間からフィーナに繋がる”それ“にも気づいたようです。
「レーユとリスティス叔母様みたいに、フィーナと楽しみたくなって…魔法でちょっとね?」
「痛い…!!アルシェ…痛い…!!抜いて…!!抜いて…!!」
冷静な私をよそに、フィーナは初めての痛みでそれどころじゃなさそうです。
「じゃあ…私達、もう…別れる?」
痛みに耐えるフィーナに対する私の最低な言葉に、レーユは唖然とした表情をしながら部屋を後にしました。
「やだ!!別れたくない!!でも…おっきすぎて…痛いよ…。うぅぅ…。」
私的には上出来だと思ったのですが、初めてのフィーナには少し大きかったようです。
私は”それ“に手を翳して一回り小さくしてみました。
「どう?まだ無理そう?」
フィーナに謝る事は一切せず具合だけを聞きました。
「いっ?!…あ。大丈夫…かも…。」
「じゃあ、動くね?」
――――
私は下衆な男がやるような事を真似て、フィーナにして楽しみました。
フィーナがどれくらい私の事を本気で好きか試してみたくなったからです。
ですが、フィーナは健気にも私のかなり無理な要求に対しても、断る事なくついてきたのです。
「もう、ダメぇ…!!私おかしくなっちゃうよぉ…!!」
「おかしくなっちゃえば?そしたら楽だよ?」
ふと気がつけば隣の部屋からリスティスの声がしなくなっておりました。
「ほら?もうフィーナの声しか聞こえないよ?」
「アルシェ…?もう、今日は…終わろ?」
私の気分はまだフィーナと楽しみたい気分でしたので、動きを止める事はありませんでした。
――――
虚な目をして全身の力がまるで抜けたようなフィーナが私の上で踊っております。
この頃にはフィーナの反応が薄くなっていたので、”それ“の大きさを造った当初の大きさに戻しました。
すると途端にフィーナの身体が反応し始めました。
――ギィィィィ…
「アルシェ…?いい加減もうやめてあげなさい…。その子、壊れてしまいますよ?」
ピッチリと身体に密着する服のようなものを纏ったリスティスが開いた扉から姿を見せて言いました。
「うん…。リスティス叔母様、止めてくれてありがとう。」
「だってね?アルシェの部屋から…激しい声がしてきたから私達は驚いてしまって、いい雰囲気だったのに二人とも冷静になってしまったの。だから、今日は終わりにして…止めに来たの。」
このまま誰も止めに来なかったらフィーナの事を本当に壊してしまったかもしれません。
私は放心状態のフィーナを介抱すると、少し落ち着いたフィーナを連れて、今日の残りの講義へと向かいました。
そう言えば、先程からアーシェの姿が見当たりませんでしたが、彼女はよく別行動をとっていたので、特に気にはなりませんでした。
「(ねぇ…アルシェ?私達、付き合ってるって事で…良いんだよね?)」
「(あ…。うん…。そうだよね…。)」
講義中、隣に座るフィーナから耳打ちをされて、一瞬戸惑ってしまいましたが…事の成り行き上、もう…そう答えるしかありませんでした。
「(明日から…アルシェの部屋で一緒に寝ても良い?今日は大事な用事あるから、無理なんだけど。)」
「(え…。それって…学院の事務局へ申告しないとダメなんじゃ…。)」
「(アルシェって、たまに馬鹿よね?私を誰だと思ってるの?)」
そうでした。
フィーナはこの女学院の創設者で七英雄の一人“癒し風”のフィルネルスの子孫でした。
「(ゴメンゴメン。さっきの事で頭いっぱいになっちゃってて。)」
「(へぇ?アルシェも悩む事あるのね?)」
結構口が悪い所がフィーナは玉に瑕なのです。
それ以外は特に悪い所は見当たらないと思います。
「アルシェさん!!さっきからヒソヒソと何ですか??」
「先生、すみません…。フィーナさんの調子が悪いそうなのです…。」
「あら!?そうなのですか??それは大変です!!ではアルシェさんは、医務室へフィーナさんを連れて行っていただけますか?」
私達の思惑通り、講義を抜け出すことに成功したのでした。
「アルシェも結構、悪くなってきたんじゃないの?」
「私は元々悪魔だから…悪くなってきたんじゃなくて、悪いんだけどね?」
フィーナは返す言葉も出ませんでした。
「で、フィーナ?これから何しよっか?」
「馬鹿じゃないの?医務室へ行くに決まってるでしょう!!」
「真面目ちゃんなんだね?フィーナって。」
「もう!!アルシェの馬鹿!!馬鹿!!馬鹿!!」
真面目ちゃんと言われたのが相当嫌だったのか、私に向かって馬鹿を連呼しておりました。
「あまり大きな声出すと、仮病ってバレるからね?」
「ふんっ!!」
痛いところを突かれたのか、フィーナはそっぽを向いて黙り込んでしまいましたが、何故か私の手は握ってきたので、そのまま医務室へと向かいました。
――ギィィィィ…。
「先生!!…あれ?」
医務室へ着いたのですが、医務担当の先生が居ませんでしたので、医務室に何台か置かれたベッドの上にフィーナを寝かせました。
「じゃあ、フィーナはゆっくりしててね?私は講義の途中だから、もう行くね?」
「アルシェ…??行かないでよ…!!」
「私、フィーナみたいに優遇されてる訳じゃないから、怒られちゃうから。ゴメンね?」
膨れっ面のフィーナをベッドの上に残し、私は医務室を後にしました。
教室へと向かう廊下を歩いていると、メイド服のようなものを身に纏ったリスティスが前の方から歩いてきました。
「アルシェ…様!!探したのですよ??一体どこに行ってらしたのですか?」
一瞬、呼び捨てで名を呼ぼうとリスティスはしたようですが、メイド服を着ている手前、呼び改めたようでした。
それにしても、リスティスは何故…私のところに来たのでしょうか?
「何故…リスティス叔母様が?アーシェは、どうしたのです?」
「それがよく分からないのですが、先程…アーシェ様がレーユの部屋に入って来まして、私にアルシェ様の世話をするように言うと、何処かへ行かれてしまわれたのです。」
リスティスは困惑したような表情をしながら私に事情を説明しておりました。
「あ!!これで、リスティス叔母様…レーユと一緒に暮らせるね!!」
「もうっ!!アルシェ様は…何故そう揶揄われるのですか…??」
「私はリスティスと過ごせて嬉しい限りなんですけどね?」
やはりメイド服と思われていたのは、レーユがリスティスの身体を覆い、擬態した姿でした。
「そうそう、私はフィーナを医務室へ連れて行っていたから、廊下を歩いていたんだよ?」
「フィーナ様…やはりアルシェ様のせいで具合を悪くされたのでしょうか?」
リスティスが先程私に言われた事の反撃とばかりに詰め寄ってきました。
「はぁ…。私、悪者扱いされてない??」
「女の子にあんな事するなんて…悪魔の所業としか…。」
悪魔に悪魔の所業とはリスティスも面白い事を言います。




