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あくまでも裏の英雄はじめます。  作者: 茉莉鵶
Chapter 3.成長期編
25/52

Episode 25.邪悪な脅威は身近に居るのです。


 私がベッドの上で目覚めてから…半日程時間が経ちました。

 その間には、シェンティからアヴィルグとイチオの戦闘の一部始終の記憶を見せられたりしました。


 今のリーズランデ家で回復系のスキルを扱えるのが、アルリスと今一緒に寮の部屋に居るレスティアお母様しかおりません。

 変身が解除された時、直ぐにでも私は回復魔法で傷を癒したかったのですが…変身魔法を使った場合、変身限界時間を超え変身が強制解除された場合には、身体の残存魔力が0になってしまうため、使えませんでした。

 しかも、一度でも0になってしまうと、魔力量が回復するまでに時間を要すようなのです。

 この事は、シェンティが詳しかったようで、先程聞きました。


 今は、シェンティに連れて来られたレスティアお母様が、私の状態をみると治癒スキルと状態異常治療スキルを使って治していただいたおかげで、すっかり元気になりました。


 「もう!!アルシェ??無茶しちゃいけませんよ?」


 レスティアお母様に軽く叱られましたが、レスティアお母様が私の状態を見たとき、結構酷い状態だったようですので…仕方ないかなと思います。


 「ちょっと!!リスティス!!どういう事なの??」


 気づくとお母様は部屋には居らず、廊下で怒声が聞こえました。

 慌てて私も部屋の外へ出ました。

 すると廊下でお母様が仁王立ちで立っていました。


 「ねぇ…お母様も気づいた?お祖父様達居ないでしょ?あと…メイド長達も居ないし。」


 「ああ、アルシェ…。お父様達どこ行かれたか知ってる?」


 その件について私はメイドから聞いていたので丁度良かったです。


 「リーズランデ家が夏によく行く別荘あるじゃない?あそこに居るって若いメイドの子が教えてくれたよ?」


 「そうなの!?でも、良かったぁ…。それで…リスティスはどうしちゃったの?」


 丁度いい癒し手が目の前に居るので、私はお母様にリスティスがおかしくなったと思われる理由を教えました。


 「なるほど…。でもね?イチオはリスティスの幼馴染だけど…彼は自警団の任務中に死んだって、アルシェ…あなたの父親に聞いたの今思い出した…。」


 「え…?!どういう事?任務中に亡くなったのなら…葬儀だってされるはずだよね?少なくともこの家の人達は亡くなったこと知らなかったよ?」


 一体、どういう事なのでしょうか。

 あまり会いたく無いのですが、お父様に会いに自警団まで行くしかないようです。


 「お母様?リスティス叔母様の治療…お願いね?」


 「はい!でも…リスティスの様子がおかしかったのは、知らずのうちにイチオに打たれていた薬のせいだなんて…。」


 お母様はそう言いながら、アーシェによって執務室が破壊された当主の部屋に歩いていきました。


 「さてと。『空間転…。」


 言いかけた時に、私の服を掴む感触がしたので、唱えるのを辞めました。


 「アヴィレネーナさん?ぼくもいきたいです。」


 私の服を掴んだのは、アヴィルグでした。

 しかも前の世界の私の名前を…呼んだのです。


 「アヴィルグ?ダメ!ここで…その名前で呼んでは。」


 「アヴィルグとしてではなく…ついていきたかったの。」


 そんな言葉を可愛い顔で言われて、なんか…胸がドキドキしてきました。


 「もうっ!!ばか…。」


 「アルシェはかわいいね。」


 私は六歳児を前にして…顔がもう真っ赤になっています。


 「恥ずかしいから、アヴィルグ…お部屋でね?」


 「わかった!!」


 アヴィルグは大人しく私の手を握ってきました。

 こんな事してる場合じゃありませんでした。


 「では、出発!!『空間転移』!!」


 ――ビュンッ!


 私はアヴィルグの手をしっかり繋ぎ、お父様が居る自警団の詰所に向けて『空間転移』を唱えました。

 お父様と会うのは…恐らく十年ぶり位になるかもしれません。


 ――スタッ…。


 「うわぁ?!リスティスさん…?にしては若すぎるか…。」


 私とアヴィルグが降り立った場所の近くに、団員が丁度居たようです。


 「私は、アルシェですよ?お父様いらっしゃいますか?」


 「あの、ちっちゃかった?!アルシェちゃん!?団長、今日は居るはずですよ?一緒に行きましょう!」


 どうやら私の幼少期から居る団員のようでした。

 私のこと覚えてくれたことは、運が良かったです。

 下手したらつまみ出されてもおかしく無い…団員達のいわば寮のような場所だからです。


 「まさか、あのアルシェちゃんが…レスティアさんとかリスティスさん似の美人さんになってるとは…。団長も驚きますよ?」


 この時は何故そんな事を言っているのか理解出来ませんでした。


 ――コンコン…


 「何の用だ?」


 団長の執務室の扉を団員が叩くと中から返事がありました。


 「アルシェ様が、団長を訪ねて来ており…」


 ――ギィィィィッ…


 団員が言っている途中なのに扉が開きました。


 「レス…いや…アルシェ…なのか?」


 中から長身の男性が出てきたのですが、私はあまりお父様を見た記憶が無いので、声を聞くまで分かりませんでした。


 「お久しぶりです、お父様。アルシェです。」


 ――ギュウウウウッ


 急にお父様に抱きしめられてしまいました。


 「アルシェ?レスティアにそっくりになってきたな…。」


 「おとう…さま?」


 お父様の私を見る目が、愛おしい相手を見る目でした。


 「実はな…?レスティアが出て行って分かったんだ…。私はレスティアの事…好きだったんだって…。居なくなって気づいたんだ…。」


 お父様はお母様の事をこんな風に言う人だったのでしょうか?


 「本当にすまなかった。私が家に帰って居ないばかりに…当主達がアルシェの事を“悪魔憑き”呼ばわりして、色々と辛い思いをさせていたのも知らなかった…。アルシェ…申し訳なかった…。」


 なんか…お父様が本当に優しくて気持ち悪い位です。


 「あの…お父様?失礼ながら…何個か聞きたい事があるので言わせて頂きますね?まず、一つ目なのですが…リスティス叔母様が言っていたのですが、よく一緒に居たと言う女性の団員の方はまだ居るのですか?」


 「急に居なくなったんだ。一緒に居た頃は彼女に夢中で…レスティアの事、全く頭に無かったんだ…。でも居なくなったら、レスティアの事が凄く気になって…。悪い父親だろ?」


 まるでお父様も、リスティスとイチオのように、魔人と化した女性の団員の虜にされていただけでは…と思い始めました。



 ――――



 そう言えば、何年か前…この近くにある街に、シェンティと出かけた時の事でした。

 私が店の中でアルリスの欲しがっていた物を探している最中に、店の外で警戒していたシェンティに、一人の女が接触してきたのです。

 その際に女は、珍しい物が売っている店があると聞いたが、場所が分からないとの事で、シェンティにしては珍しく探すのを手伝ってあげようと思ったそうです。

 何店舗か見てまわるうちに、シェンティと女は昼間全く人気のない夜の店の区域まで来ていたそうです。

 そして、とある路地に差し掛かった時、女の姿をシェンティは一瞬見失ったようなのですが、同時に女の魔人が背後から武器を手に飛びかかってきたようなのです。

 そこでシェンティと女の魔人との戦闘が始まったそうです。

 シェンティの見立てでは、交戦中の手応えから恐らくこの世界の中級悪魔くらいの力があったそうです。

 この時、初めはシェンティに変身したままで戦っていたらしく、完璧に人間に擬態しているため色々な面で劣り…良くてリスティスくらいの実力です。

 いつの間にか、シェンティは女の魔人に追い込まれていき、袋小路の場所までいつの間にか来ていたそうです。


 「シェンティ?シェンティ?何処にいるの??」


 図らずも、急に居なくなったシェンティを探し回っていた私の声で窮地を救われたとシェンティは言います。


――――

この話の主な登場人物

――――

名前 :アルシェ=リーズランデ

年齢 :15歳

性別 :女

種族 :人間

職業 :フィルネルス女学院中等部

魔力量:309

魔法 :未知の魔法

スキル:未知のスキル

肌  :肌色(ブルベ系)

髪  :ロング(黒色)

目  :焦茶

その他:七英雄の一人、魔法騎士アルディスの末裔。

    七英雄の一人“悪魔”のアーシェの末裔。

    異世界転生者。

    裏の英雄組織“アビスディストピア”の主人。

――

名前 :アヴィレネーナ=ディズフィア

年齢 :不明(推定1000歳以上)

性別 :女

種族 :最古級悪魔

職業 :裏の英雄

魔力量:測定不能

魔法 :未知の魔法

スキル:未知のスキル、カラミティデモネズ・シリーズ

肌  :白

髪  :ツインテール(金色)

目  :真紅

その他:災厄の小悪魔。

    アルシェの異世界転生前の姿。

    アルシェの魔力量で容姿・年齢が変化。

    露出の極めて多い際どい衣装を着用。

    アルシェの変身魔法で10分変身可能。

    次に変身可能になるまで4.5時間必要。

――――

名前 :レスティア=リーズランデ

年齢 :43歳

性別 :女

種族 :人間

職業 :アルシェの付きメイド

魔力量:330

魔法 :初級魔法全般

スキル:癒し手スキル全般

肌  :肌色(ブルベ系)

髪  :セミロング(黒色)

目  :焦茶

その他:七英雄の一人“悪魔”のアーシェの末裔。

    アルシェの母親。

――――

名前 :?=デルジェイム

年齢 :45歳

性別 :男

種族 :人間

職業 :自警団の団長

魔力量:999(人間の上限)

魔法 :中級魔法全般

スキル:魔法騎士スキル全般

肌  :白

髪  :短髪(金色)

目  :翡翠色

その他:七英雄の一人、魔法騎士アルディスの末裔。

    アルシェの父親。

    自警団に情婦が居たが別れた模様。

――――

名前 :リスティス=リーズランデ

年齢 :38歳

性別 :女

種族 :人間

職業 :リーズランデ家当主

魔力量:369

魔法 :中級魔法全般

スキル:剣士スキル全般

肌  :肌色(ブルベ系)

髪  :ロング(黒色)

目  :焦茶

その他:七英雄の一人“悪魔”のアーシェの末裔。

    元国の騎士団所属の魔法剣士。

    アルシェの叔母(母の妹)。

    アルリス、アヴィルグの母だが、育児放棄中。

    ユーレが死んだとされた後、

    幼馴染のイチオと付き合い同棲し、

    心も身体も完全に堕とされ支配された。

――――

名前 :ユーレ=リーズランデ

年齢 :不明

性別 :無性?

種族 :中級スライム

職業 :リーズランデ家当主の夫

魔力量:不明

魔法 :不明

スキル:不明

肌  :水色

髪  :長髪のような形

目  :◉

その他:リスティスが名付け親の”名付き“。

    頭や髪や四肢のようなものがある。

    リスティスの婿養子。

    アルリスとアヴィルグの父親。

    アーシェによりリスティスの胎内に、

    封印され死んだ事にされていた。

――――

名前 :アーシェ=リーズランデ

年齢 :不明(推定500歳以上)

性別 :女

種族 :上級悪魔

職業 :英雄

魔力量:測定不能

魔法 :未知の魔法

スキル:未知のスキル

肌  :肌色(ブルベ系)

髪  :ロング(黒色)

目  :焦茶

その他:七英雄の一人“悪魔”のアーシェ。

    300年以上前、異世界転移してきた。

    魔神討伐後、自らの呪いで眠っていた。

    真名はアーシェンテア。

    “悪魔”のアーシェ時代、

    アヴィレネーナから盗んだ衣装を着用。

    シェンティ=リーズランデとして、

    アルシェの付きメイドに。

    裏の英雄組織“アビスディストピア”の秘書。

――――

名前 :アヴィルグ=リーズランデ

年齢 :6歳

性別 :男

種族 :人間(スライムとの混血)

職業 :ウェイン・ミレィナ英雄学院

魔力量:360

魔法 :変身魔法、その他不明

スキル:不明

肌  :白

髪  :短髪(金色)

目  :真紅

その他:七英雄の一人“悪魔”のアーシェの末裔。

    リスティスとユーレの実子で長男。

    イチオの策略でリスティスに育児放棄された。

    裏の英雄組織“アビスディストピア”に所属。

――

名前 :ヴィルジェス

年齢 :20歳

性別 :男

種族 :人間

職業 :別の世界の勇者、裏の英雄

魔力量:9999

魔法 :勇者専用魔法

スキル:勇者専用スキル、ブレイヴジャスティ・シリーズ

肌  :白

髪  :長髪(金色)

目  :蒼色

その他:勇者。

    アヴィルグの異世界転生前の姿。

    アヴィレネーナを捕らえ、

    首都に連行する最中に恋心が芽生えた。

    アヴィレネーナに再び出逢う為、

    女神に頼み込み同じ世界に転生した。

    アヴィルグが制限なく変身できる。

――――

この話の登場人物

――――

名前 :イチオ・サノ

年齢 :38歳

性別 :男

種族 :中級魔人

職業 :元アルディスの自警団の団員

魔力量:不明

魔法 :不明

スキル:不明

肌  :肌色(イエベ系)

髪  :短髪(黒色)

目  :茶色

その他:七英雄の一人”影“のユキタダの末裔。

    幼馴染のリスティスと付き合い同棲し、

    心も身体も完全に堕とし支配していた。

――――

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