1話 開けたら真っ白でした。
はじめまして。
興味本位で始めたのでいつまで続くか、いつ更新するかも不確定ですが、楽しんで貰えたらいいなと思います。
朝日が眩しい……。
「もう、朝か………」
お布団から出たくない…。
でも、起きないとなぁ……、きっと母さんが…
ガラガラッ!
――――「起きなさい!もう8時よ!!」
……、うるさい…。
「起きてるよぉ………」
「学校でしょ!
ご飯食べる時間なくなっても知らないからね!」
あぁぁぁ……。行きたくねぇ…。ゴロゴロしていたい!
そう思いながら、布団から這い出る。
今日も1日、頑張りますかぁ……。
坂本 和希
それが今、
死んだように服を着替えているやつの名前だ。
今年で20歳になる大学2年生。
年齢とはかけ離れた若々しさの欠片もない青年。
華々しい大学生活をおくるでもなく、
ただただ1日のりきり、夜に集まる男友達と
ボイチャしながらゲームをする。
そんな日常を繰り返している。
着替えが終わり、リビングへ向かうと某朝のニュース番組が流れていた。
『――――今話題の人気アイドルグループ!
ティアーズの…………。』
「やっと起きてきた。
早くご飯食べてしまいなさい」
「うーぃ」
久しぶりにニュースとかみたなぁ。
席に座り、朝食をとる。
納豆ご飯。美味しい。
「今日は学校何時まで?」
「ん?んー、たしか、5時だったはず」
「そう。晩御飯はいるのね?」
「食べるー」
半分寝ている頭で会話し、ご飯を咀嚼する。
やっぱり、
納豆ご飯はめんつゆとマヨネーズにかぎるな。
うまうま。
「ご馳走さまでした」
現在8:30分
食器を片付けながらこの後の事を考える。
後は、鞄持って、靴はいて、日光の下に出るのかぁ。
ふぁー、つらっ…。
「私はもう仕事行くから!ちゃんと行きなよ!」
「はーい。いてらーー」
母さんを見送り、トイレをすませる。
もうそろそろ行かないとなぁ。
鞄を持ち、靴をはき、
誰もいなくなった家を背に
「行ってきます」
扉を開け、目映い光に目を細める。
目がなれてきた頃、視界に映るのは見慣れた道…、
ではなく、
何処までも白い、白い世界だった。
どして???