表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
61/168

11-4.渇き(呪怨視点)

お待たせ致しましたー






 *・*・*(呪怨視点)










 何処だ。


 何処だ、何処だ。


 霊力がある人間どもよ。


 我が腹の足しにもならないが。


 あの万乗(ばんじょう)の女を喰らうには、力が必要だ。


 喰らえ。


 喰らえ。


 喰らえ。


 喰らって腹を満たして、霊力を取り込もう。


 そして、天津神(あまつかみ)らに対抗するためにも。


 喰らうが、喰らう。


 すると、居た。


 居た、居た。


 旨そうな霊力を持っている人間。


 (つがい)が居ようが居まいが関係ない。


 この呪怨の糧となれ。



【喰らう……!】



 さあさあ。


 この呪怨の糧となるべく、散れ。


 肉を魂を、我が糧となるべく寄越せ。


 騒ごうが、(わめ)こうが知らぬ、知らぬ。


 命乞いをしたところで遅い。



【お前達は、我の『餌』だ】



 餌が、呪怨に抵抗する意味がわからない。


 そして、呪怨は騒がしくなった街中で次々と喰らい続けていく。


 渇きを、飢えを満たすためにも。


 そうして、いつのまにか辺りは血潮の川となり。呪怨はその血潮をすすっていた。


 味はするが、霊力は大したものではなかった。狙っていたのは、騒ぎに紛れて何処かへと逃げて行ったから。


 口惜しい、口惜しい。


 あれを喰らえば、満たされたのに。


 だが、必要以上に追いかけてはいけない。


 何処にいるかわからない、天津神らに見つかっては元も子もない。


 だから、探そう。


 もっともっと、霊力がある人間を喰らうために。


 呪怨は空を駆けた。

次回はまた明日〜

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ