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6-3.神生初の卵かけご飯

お待たせ致しましたー






 *・*・*








 腐海を羅衣鬼(らいき)に片付けてもらい。発掘されたエミ達にもシジミの味噌汁を飲ませて。


 朝からインスタントを使うのもどうかと思うが。買ってきた食材の大半は(たくみ)と購入したものばかりなので。


 とりあえず、米はレンチン。汁物はコンソメベースでトマトスープを。


 なんでもいいとエミには言われたので、気分的に卵かけご飯にしようと決めた。


 出汁巻もいいが、気分が気分だったので。


 手伝ってくれてる、咲夜(さくや)や羅衣鬼には首を傾げられたが。



「穫ー? 卵とか割らないのか?」

「焼かないのか? このまま食べるのか?」

「卵かけご飯。二人とも知らない? 生の卵をといて、お醤油で味付けしたのをご飯にかけるんだけど」

「……生で?」

「食えんの!?」

「昔はわかんないけど。今の日本じゃ定番の朝ご飯だよ?」

「「えー??」」



 信じられないようなら、信じさせるまで。


 朝ご飯はゆっくり作りたいので、他の野菜炒めなんかはちゃっちゃと作る。須佐(すさ)達もいるので、肉気が欲しいはずだから。ウィンナーに切り込みを入れて焼いておく。


 ちなみに、大学二年ではあるが夏休み目前なので、今日の講義は午後しかない。



「にーく、にーく!」

「羅衣鬼君、ご飯は?」

「出来てる出来てる! 茶碗に盛ればいいのか?」

「そう。お願い」

「私はどうする?」

「うーん。お茶淹れてみようか?」

「粉を湯で溶かせばいいのか?」

「うん」



 手分けして、リビングのテーブルに人数分の朝ご飯を持っていき。


 回復してきた須佐と月詠(つくよみ)が、卵かけご飯の準備を見て目を丸くしたのだった。



「椀に卵だけ?」

「これは……こう言う食事があるんですか?」

「あんた達はほとんどないかもね? 卵かけご飯って言って、生の卵に醤油を入れて混ぜて。米にかけたら美味しいすんばらしい現世での食事よ!!」



 エミは、笑也(えみや)に降霊しているからか食べたことがあるようだ。なので、手本を見せるべく。彼女はお椀に卵を割って、穫が持ってきた醤油を適量注ぎ。


 しっかりといてから、少しくぼませておいたご飯の上から躊躇なくかけた。その光景に、弟二神は引き気味だった。



「姉者!?」

「姉上!? 今の食材が太古より安全ではあっても、卵を生のまま米に!?」

「美味しいのにー?」



 と言って、遠慮なく口にかき込むように食べていった。


 それを見て、さらに二神はぞぞっとしたらしいが。彼女は輝かんばかりの笑顔になった。



「……大神(おおみかみ)がお好きならば」



 咲夜も挑戦してみるようで、同じように作ってみて。


 ほんの少量箸ですくい上げてから口に入れた。


 途端に、彼女も顔が輝いたように見えた。



「トロッと……醤油の味が引き立てて!?」

「美味しいでしょう? みのりん、ご飯おかわり」

「はーい。卵はどうします?」

「もう一個!」

「わかりました」



 穫がおかわりを準備している間に、二神も挑戦してみたらしく。


 穫が戻ったら、揃っておかわりをリクエストしてくれたのだった。



「みのりん、今日の予定は?」



 食後のコーヒーを飲んでいるときに、エミから聞かれた。須佐と羅衣鬼はスティックのカフェラテである。意外にも、須佐は苦いのがダメらしかった。



「午後に大学で講義が。二人には、宿ってもらえれば大丈夫ですよね?」

「そうね? 夏休みに入る前は、昨日と同じような過ごし方でいいわー。けど」

「けど?」

「途中までの送迎は笑也にさせましょうか? あたしは運転出来なくないけど、止められてるから」

「やめておけ、姉者!」

「姉上の運転は地獄です」

「ねー?」



 神様が運転出来るのは凄いと思ったが。


 とりあえず、昼前に須佐達が帰ってからエミは笑也から離れて。


 巧にも事情を話してから、この高級マンションの駐車場に着いたら。



「はい、どうぞ?」

「お、お邪魔……します」



 さすが高級取り。


 車もお高そうでカッコよかったのだった。


次回はまた明日〜

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