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32-2.期待されている

こちらもお盆休み企画始動‼️






 *・*・*









 帰ってきて早々、ずっと須佐(すさ)達とスナック菓子を貪り食べていたエミが(みのり)達の前に立った。



『おかえり〜、みのりん! なーになに? ブーケもらっちゃったの!?』



 一年以上の付き合いになるが、エミらは相変わらずである。今日も半日程度、このマンションから出かけていただけなのに、惨状も相変わらずでしかない。なので、羅衣鬼(らいき)に出てきてもらってゴミはいつものように吸い込んでもらう。



「ただいまです、エミさん」

『おかえり〜ん。いい式だった?』

「エミさん達もいらっしゃればよかったのに……」

『宗教が違えど、神は神だものぉ? あたし達は大神(おおみかみ)だ〜か〜ら〜? ちょぉっとダメなのよん』

「……そうですか」



 (いつき)とも色々あったからか、後ろめたい部分があるかもしれない。須佐達は、まだスナック菓子をぼりぼりと食べていた。高級なものよりもチープなメーカーのものが好きらしく、濃いチーズに味付けが須佐や月詠(つくよみ)は好みだそうだ。羅衣鬼が片付けた今でも、貪るように食べている。



「…………穫や佐和(さわ)はまだなのか?」

「へ!?」

「な!?」



 須佐が食べる手を止めて、いきなり穫達に問いかけてきた。


 さらり、とかつ淡々と。


 いきなりの問いかけに、穫もだが佐和も驚かないわけがない。



「……須佐ぁ? 穫ちゃんと佐和はまだ大学生やで? 出来へんわけやないけど、学生婚はあんまあかんわ」

「だが、出来るんだろう?」

「せやけど、なんか気になったん?」

「須佐は、早く穫と笑也(えみや)の子が見たいんですよ?」

「「えぇ!?」」



 また飛躍し過ぎた意見に、穫もだが笑也も声を上げずにはいられない。たしかに、笑也は今二十七だが穫はまだ二十一の学生でしかない。結婚は許されていないわけではなくとも、大学生活と両立出来るかどうかが不安だ。


 笑也を見ると、真っ赤になって固まっていた。



「笑也の顔は悪くない。穫の顔立ちもな? であれば、悪くない顔の子が産まれてもおかしくないだろう?」

「……須佐。僕を嫌ってたんじゃなかったのか?」

「前はな? 今はそうでもない」

「今は……?」

「……教えん」

「えー?」

「私も楽しみですねー?」

「月詠!?」



 とにかく、笑也と穫の関係性は神々にも気に入られていたのだと、わかった日にもなった。

次回はまた明日〜

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