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25-3.最悪の予感(エミ視点)

お待たせ致しましたー






 *・*・*(エミ視点)









 何か。


 何か、気配がしたような気がしたのだ。


 エミら、天津神(あまつかみ)は出来るだけ急いで、地獄の八岐大蛇(ヤマタノオロチ)の本体が保管されている場所へと向かって飛んでいる。尾を目指したが、そちらも心配だったからだ。だがもうすぐ目の前、と言うところで、エミは何か嫌な予感がした。


 むず痒い以上に、背筋が凍るような。


 最悪の結果である予感がするのだ。この直感は、無視していいものではない。だから、先を飛んでいる弟神らの装束の襟部分を引っ張った。



「ぐえ!?」

「あ、姉上?」



 弟達が苦しんでから、エミはパッと手を離した。



「あっちよりヤバイ気配するわよ!!」

「は?」

「何処でですか??」

「方角はわかんないけど、とにかく厄介なのよ!!」



 天津神として、無視するわけにはいかない。


 本体もだが、この直感の先にいるものが何か。


 エミは、だんだんと冷や汗が背中を伝う感覚がしたのだ。神なので実体はないというのに。笑也(えみや)や過去の達川(たちかわ)の人間達と関わり過ぎたせいかもしれない。



「だからって、姉者。何処へ?」

「気配とやらは私にもわかりませんが、この地獄で最悪の事態でも起こったんでしょうか?」

「……それしかわかんないわ。あたし達にとっても、現世にとっても……みのりんを苦しめる事態かもしんない」



 そんな事はあって良いことではない。


 下手すれば、現実世界どころか幽世(かくりよ)でもある神域にまで関わる最悪の事態。


 なので、一度止まってから、三神で探索の術を使うことにした。



「巡れ」

「地の底」

「天の天」

『我らの流れを繋げ』



 そして、神力の流れを地獄に繋げて広げて行けば。


 かなり奥地、最悪の地獄とも言われている阿鼻(あび)地獄で尾の反応を感じたのだ。


 あそこで何を必要としているのか、エミ達にはわからない。


 だが、弟達も感知出来たので、方向を変えて飛ぶことにした。

次回は月曜日〜

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