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22-3.里芋でクリームコロッケ①

お待たせ致しましたー






 *・*・*









 急遽、笑也(えみや)の実家でご飯を作ることになり。珠緒(たまお)から、お古の洋服を借りて調理することになった。


 使用人のイネは調理場から出て行くかと思えば、興味あり気に(みのり)の手を取った。



「まあまあ! 坊ちゃんの婚約者様はお料理もお得意なのですね!?」

「イネさん、まだ恋人なんだけど……」

「あら、坊ちゃん。奥様方にご紹介なさったのですから、イネはてっきり」

「それに、まだ二十歳の学生さんだよ?」

「まあ」



 笑也の隣に立っていい。


 初対面の人にも思われるのなら、嬉しくないわけがない。


 使用人は他にもいるらしいが、今日は所用で出かけているのでイネしかいないそうだ。


 だから、五人分プラスエミの分を作ることになり、エプロンをイネに借りてまずは材料の確認。いきなりの料理になったが、使える材料は結構あった。



「あの……皆さん、苦手な食べ物とかありますか?」

「いいえ?」

「ないですね」

「…………」



 最後、明良(あきら)だけ視線が泳いだ。と言う事は、この中に苦手な食べ物があるのだろう。


 珠緒達には、苦笑いされていた。



「明良さん? 正直に言った方がいいわよ?」

「……うん」

「父さん、相変わらずダメ?」

「……うん。ほうれん草は、ダメ」

「となると」



 そこまで苦手では、原型を失くすようにミキサーにかけても同じだろう。ならば、カニはあるかわからないからトウモロコシのクリームコロッケはと聞くと、明良は目を輝かせた。



「はい。トウモロコシの水煮缶でしたらこちらに」

「では、作っていきましょう」



 ただ、里芋があったので里芋を使うことにした。


 じゃがいもとか、無しで作るパターンもあるが、芋類を使ったクリームコロッケも美味しいのだ。里芋はよく洗ってオーブンでじっくりと火を通す。


 タネに入れる具材を味付けしながら炒めていき、バッドなどに入れて粗熱を取る。


 芋が焼けたら、やけどしないように皮を剥いてフォークで潰しておく。



「芋の粗熱を取る時に、炒めた具材を入れておくと早く冷めます」

「穫さん、牛乳やバターも使わないんだね?」

「里芋だと、乳製品を使わなくてもクリーミーに仕上がるんです。アレルギー持ちの人にもおすすめなので」

「なるほど」



 明良好みのクリームコロッケではないかもしれないが、きっと美味しいと思っている。衣にも工夫したいところだが、そこじゃ普通の卵液にパン粉にすることにした。


 丁寧に揚げている間に、イネがささっと作ってくれた副菜が出来上がっていく。さすがは、ベテランの使用人さんだ。



【あら〜〜? いい匂いじゃない??】



 エミも待ち遠しいのだろう。


 すぐに仕上げて、イネと一緒に盛り付けてからもさっきの部屋ではなくて、イネも一緒にと大広間に行くことになった。

次回は月曜日〜

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