アンヌの四番目の物語
ホテルにカフェに酒瓶片手の水兵さんが口笛吹いて
無数の樅の木は贅を凝らしたレディ
道端にさえも落ちているベツレヘムの星輝く
半分欠けたお月様まで金の色
片手に持つのはマッチの袋。
街がいつもと違って見えるのは何故かしら?
飢えと寒さのため?
それともクリスマスの宵だから?
ふっと不吉なある種の予感がしました。
ママンと暮らした小さなお部屋
知らないパパのポートレート
小さな小さなくすんだベッド。
部屋の管理人は太ったエレファント。
エプロンの下に両手を隠したままで。
「えらい気の毒やけど、この部屋今晩からあけてもらいよっせ」
きょう出がけにそう言われたっけ……………
あのくそばばあ!
Silent night ! Holy night !
All is calm, all is bright,
Round yon Virgin Mother and Child !
Holy Infant, so tender and mild,
Sleep in heavenly peace !
Sleep in heavenly peace !
マッチはいかがです
マッチはいかがです
マッチはいかがです
マッチはいかがです
マッチはいかがです