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しもつけそう。  作者: 白菜
第五話 出かけよう、そうしよう
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三十代イケメン(笑)

「それでどうして夜切さんが? お父さんは?」

「……その事についてだがな」


 先程までセクハラがどうとか言っていた夜切は急に真面目なトーンになり、話し始める。




「主人が場所を変更して欲しいらしくてな……急で悪いんだがこのまま那須野グループの本社に連れて行っても構わないか?」

「本社に……? どうして?」

「さあな。だが、朝から会社が慌ただしかったからな。もしかすると何か緊急の仕事が入ったのかもしれないな」

「……移動するのは別に構わない。けど、それなら丘夏も連れて行くのが条件」


 夜切がチラッと丘夏を一瞥する。

 そうして言った。


「悪いが、その条件は飲めないな」

「……どうして? あの人に何か言われたの?」

「いいや、主人は関係ない。そこの男を連れて行けない理由は非常に簡単だ。俺の車にむさ苦しい男は乗せられないからだ」

「予想以上に勝手な理由!」

「……夜切さん。ふわさんに夜切さんが浮気してるって言いつけてもいいの?」

「仕方ない。今回は特別だ」

「身代わりも早い⁉︎」


 丘夏、ツッコミっぱなしである。


「というか浮気……ってまさかこの人結婚してるの?」

「うん、ふわさんって言って教師をやってる」

「えっと、この人僕より三、四歳年上にしか思えないんだけど……いくつ?」

「んと、屋敷にいた時は確か二十歳くらいだったから……三十くらい?」

「凄い年上だったーーッ⁉︎」

「別に俺は構わない。が、目上の者には最低限の礼儀は必要だと思うが?」

「はい……すいません」


 もっともだった。

 セクハラしてた三十代の男だけには言われたくない事だが。


「車は向こうに止めてある。行くぞ」

「……乙女ちゃんは女の子なんですからちゃんとエスコートしてくださいよ?」

「それは保護者であるお前の役目だろう?」

「ちょっと待って下さい。僕は乙女ちゃんの何だと思われてるんですか⁉︎」

「友達以上恋人未満」

「大正解ですよコンチクショウッ!」

「……? 丘夏は私のゲーム仲間じゃないの?」

「それも正解といえば正解だけどね乙女ちゃん……」




「……お前も苦労してるんだな」

「あ、分かってもらえます?」

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