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しもつけそう。  作者: 白菜
第二話 下野荘の怪物
17/61

オーラで語る

 乙女は丘夏の事が好きだ。

 それは傍から見れば一目瞭然だし、乙女から今は自分の一方通行だと聞いてもいる。

 だが、丘夏の方はどうなのだろう。

 丘夏は乙女の事をどう思っているのだろうか。

 今、聞いた限りでは乙女は丘夏の好みに一致している。というより、まんま乙女だとツッコミたいくらいに完全一致だ。

 もしかすると丘夏も乙女の事を──。




「おっかーは好きな人とかいないのか?」

「どうしたの急に?」


 なんて事をゆあんは考えていると、思わずそんな問いを口にしていた。

 女子として、隣人としては丘夏と乙女がどうなるのか気になって仕方ないというのもあるのだろう。


「いや……なんとなく訊ねてみたかったんだぞ」

「もしかして僕に惚れた?」

「そんなんだからおっかーは童貞なんだぞ……」

「酷すぎない⁉︎」

「否定しないって事はおっかーは童貞なのかー」

「畜生、嵌められた!」


 丘夏は相変わらずいいリアクションを取ってくれる。

 これだから年上だというのに丘夏の事をついついからかってしまうのかもしれない。


「そういうゆあんちゃんこそどうなの? 好きな人とかいないの?」

「いるぞ」

「へぇ、誰なの?」

「兄ちゃんだ」

「……異性として?」

「異性として兄ちゃんが好きだ」


 丘夏の顔が固まる。

 本人を前にして言うか、という思いがひしひしと伝わってくる。

 だが、ゆあんは少しの揺らぎもない。

 既に薫には自分の思いを伝えているのだ。それを再度口にしようと取り乱す事はない。


「……前々から思ってたんだけどさ。どうしてゆあんちゃんはそんなに仁井田さんにべったりなの?」

「兄妹だからだぞ」

「普通の兄妹は四六時中、肩車なんてしないし、妹が兄を異性として好きにならない」

「つまりゆあん達が普通じゃないって言いたいのか?」

「うん、だって普通じゃないでしょ」


 あっけらかんと丘夏は言った。

 こんな事を真っ直ぐに口にできるのは丘夏ぐらいのものだろう。

 ゆあんは丘夏のそんなところが嫌いではなかった。


「兄ちゃんはゆあんにとって特別な存在なんだぞ……兄妹ってだけじゃなくて、それだけじゃなくて……」


 言葉じゃ中々言い表せないものがある。

 だが、あの時から薫がゆあんにとって欠かせない存在だというのは間違いのない事で……。


「……色々あったのは何となく分かった」

「でも聞かないんだな?」


 ここまできたらもっと踏み込んできてもおかしくはなさそうだが。


「聞かない……というか聞けないね」

「どうして?」




「だって、聞いたら横にいる仁井田さんに殺されそうだから……」

「あー……」




 丘夏が足をプルプルを震わせる横で薫は聞くなと武人的オーラを発していた。

 キャラプロフィール②


 名前 ゆあん

 性別 女

 年齢 14歳

 誕生日 9月21日

 血液型 AB型

 身長 140cm

 好きなもの お菓子・アニメ・薫

 嫌いなもの・苦手 野菜全般・背が低いと馬鹿にされる事

 特徴 背が低い・ハイテンション

 趣味・特技 アニメ鑑賞・絵を描く事

 最近気になること 胸が小さい

 将来の夢 漫画家

 座右の銘 背だけで人間性は決まらない




 キャラプロフィール③


 名前 仁井田にいた かおる

 性別 男

 年齢 20歳

 誕生日 9月20日

 血液型 O型

 身長 185cm

 好きなもの ゆあん

 嫌いなもの・苦手 ?

 特徴 武人・天然

 趣味・特技 ?

 職業 ?

 将来の夢 ?

 座右の銘 ?




 下野荘の部屋


101:?

102:?

103:?

104:?

105:?

201:?

202:?

203:那須野 乙女

204:鴻野山 丘夏

205:仁井田 薫&ゆあん


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